華佗を殺ししを悔やむ」曹操

歴史に名を残す人物たちも、実は「愚痴」をこぼしながら生きていた! 渋沢栄一から夏目漱石、豊臣秀吉にナイチンゲールまで、人生の苦境で言わずにはおれなかった愚痴150篇。女性への未練、お金の無心や仕事の焦り、家族への恨みなど、現代人と変わらない不平不満です。ただただ情けない姿の数々。読めばなぜか勇気がわいてくる、愚痴ノンフィクション! 10月21日発売の新著『人間愚痴大全』より特別公開します。

50代、人間関係にまつわる愚痴

曹操(武将)


155年-220年。中国、漢末~三国時代の武将。魏の始祖。字は孟徳。後漢末期にライバルたちを倒し、天下統一の勢いを見せるも赤壁の戦いで敗れた。のちに魏王となり三国時代の一角をなす。死後、「武帝」と追尊された。

一時の過ちからくる後悔

「後悔先に立たず」

どんな偉人も、英雄たちも、一度くらいは、過去の浅慮を恥じ、後悔の愚痴を述べたことがあるはずだ。かの名将曹操もその一人だった。

後漢末の混乱期に台頭し、官渡の戦いで袁紹や劉備を破り天下統一の勢いを見せた曹操。そんな大活躍をしていた彼の持病は、重度の頭痛であった。度重なる戦乱によるストレスがその原因であったともいわれる。

彼の頭痛を鍼治療で治してきたのが名医・華佗である。彼は奇跡的な腕前を発揮し、数々の患者を救ってきた。鍼や灸、投薬などにすぐれていたのはもちろん、麻酔薬を使って開腹手術や脳外科手術もしたという。現代から1800年の時を超えタイムスリップしたかのようなスーパードクターなのである。不老長寿の技にも長け、自身も100歳近い年齢でありながら、見た目にはとても若々しかった、とも伝わっている。

そんな彼が、一時、暇をとって帰郷した。やがて、曹操の持病がまたはじまる。そこで、彼は華佗を呼び返そうとしたが、何度召喚しても、妻の病を理由に戻っては来ない。やがて、曹操の怒りにふれ、華佗は殺されてしまったのだ。

自分の意に沿わぬものは、たとえ名医だろうと、名将だろうと容赦はしない。曹操の独裁的な一面がうかがえるエピソードである。

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なぜか、勇気が出てくる。不平不満の150篇。

人間愚痴大全

福田 智弘
小学館集英社プロダクション
2021-10-21

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なぜか勇気が出てくる 人間愚痴大全

福田智弘

「今日も飯はうまくない」「アルコールでごまかすより外なかった」 天才と呼ばれる作家に芸術家、世界を変えた政治家に勇猛な武将まで、歴史に名を残す人物たちも、実は「愚痴」をこぼしながら生きていた! 渋沢栄一から夏目漱石、豊臣秀吉に...もっと読む

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コメント

fukuda_tomohiro あの三国志の英雄、曹操が、思わず愚痴った理由とは? #三国志 #曹操 #人間愚痴大全 3ヶ月前 replyretweetfavorite

sabochin 中国の政権って全然長続きするイメージ無いなと思ったけど日本も江戸幕府が異様なだけで別にそんな長続きしてるの無いか……… 3ヶ月前 replyretweetfavorite