最初から金の事を考えて居ったならば」渋沢栄一

歴史に名を残す人物たちも、実は「愚痴」をこぼしながら生きていた! 渋沢栄一から夏目漱石、豊臣秀吉にナイチンゲールまで、人生の苦境で言わずにはおれなかった愚痴150篇。女性への未練、お金の無心や仕事の焦り、家族への恨みなど、現代人と変わらない不平不満です。ただただ情けない姿の数々。読めばなぜか勇気がわいてくる、愚痴ノンフィクション! 10月21日発売の新著『人間愚痴大全』より特別公開します。

20代、お金にまつわる愚痴

渋沢栄一(実業家)

1840年-1931年。埼玉県出身の実業家。明治になり大蔵省に勤めたのち、実業家となる。第一国立銀行の創立に尽力したほか、約500の企業の設立、育成、約600という教育機関や公共事業の支援等に尽くしたという。

親元を離れ、初めて知った金の苦労

渋沢栄一という実業家の名前は知っていても、どういう人だったのかはあまり知られていなかったように思う。しかし、大河ドラマ『青天を衝け』のおかげで、武蔵国血洗島(現在の埼玉県深谷市)の豪農の出身で、若い頃には当時流行していた尊王攘夷活動にのめり込んだが、挫折して一橋家の家臣となり、維新後、官僚を経て実業家として活躍したことなどが知られるようになってきた。

なにしろ、裕福な農家の出身だったので、元々金の苦労というのはしていない。もちろん、農業や藍玉の製造・販売、養蚕の仕事などで苦労はしてきたが、金の心配はないままに成長した、といってよいだろう。

その後、尊王攘夷活動に挫折し、従兄弟の渋沢喜作と二人で京に出て、初めて金の苦労を味わうことになる。もっとも、その苦労を知るのも故郷を出てからしばらく経ってからのことになる。なにしろ家を出る時には父から百両もの大金を融通してもらっていたのだから……。

幕末期の1両が現在のいくらくらいに当たるのかは、計算の仕方によって変わり、1両≒1万円程度から20万円程度と大きく幅がある。いずれにせよ、100万〜2000万円相当の大金をもらって旅立ったわけである。

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人間愚痴大全

福田 智弘
小学館集英社プロダクション
2021-10-21

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福田智弘

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