独習 教養をみがく#12】コロナ時代にお薦めの5冊

この連載では、週刊東洋経済に掲載された記事からcakes読者にお読みいただきたいテーマをピックアップしてお届けします。(提供元:東洋経済新報社)

※この記事の情報は、『週刊東洋経済』2020年8月3日発売当時のものです。

【読書】お薦めの5冊
ハイエクで知る社会主義の理想と現実

大阪大学大学院准教授・安田洋祐

 大きくは社会の仕組み、身近なものでは働き方や地域経済との関わり、そのよい面と悪い面が、コロナ禍の中で浮き彫りになった。僕たちは、今までとは明らかに異なる経験や頭の使い方をした。リモートワークも住まいとその近辺のみで過ごすステイホームも、平時にはありえなかったはずだ。これを次にどうつなげていくか。今はまだモヤッとしている思考に確かな軸を、そして新しい視点を与えてくれる本を紹介したい。

 1冊目は『アイデアのつくり方』(CCCメディアハウス)。1940年初版の本だが著者ジェームス・W・ヤングの主張は今も古びない。彼はまず、アイデアは既知のもの同士の組み合わせから生まれる、と明快に説明する。これは、経済学ではよく知られたシュンペーターの「新結合」、今でいうイノベーションの定義とよく似ている。そして、既知のもの同士をうまくつなげてアイデアにするには事物の関連性、一見するとバラバラな言葉や事柄を結び付ける能力が重要だともいう。これを身に付けるために、ヤングが自身と同じ広告業界の人々に勧めたのが、社会科学の勉強だった。

専門知がアイデアを生む
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経済はドラマチックだ」週刊東洋経済

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