わかる日本書紀

話し合いをするための話し合い…融通なんて利きません【第29代⑥】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第4巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第29代、欽明天皇の御代のお話。

欽明天皇、百済に任那復建を促す②

★前回のお話→「堂々巡りの協議、停滞する任那情勢【第29代⑤】

二月、百済の聖明王は官僚を任那に遣わして、日本府と任那諸国の王たちに語りました。

「私は、ミマサ(弥麻沙)※1らの使者を日本に遣わし天皇に拝謁(はいえつ)させた。ミマサらは、天皇のこのようなお言葉を持ち帰った。
『お前たち百済の者は、任那の日本府と速やかに良い計略を立て、我が望みを叶えよ。よいか、くれぐれも用心して新羅に欺かれるな』
また、ツモリ(津守)連が日本から百済へ来て、私に任那復興の政策の進展に関する天皇の質問を伝えた。そこで、日本府、任那の官僚を三度も召集したが百済にやってこない。政策を話し合えず天皇に奏上できないこの状況をつぶさに報告するため、三月十日に、使者を日本に出発させるつもりだ。この使者が朝廷に着けば、天皇は必ずお前たちに、なぜ百済に出向かないのか問いただすに違いない。
お前たち日本府の大臣、任那諸国の王たちは、各々使者を出して、我が使者と共に日本へ同行させ、天皇のお言葉を聞くがよい」

また一方で、聖明王はカウチ直に向かって言いました。
「カウチ直よ、私は以前からお前の悪いうわさばかり聞いている。
そういえば、お前の祖先たちもみな、邪心を持ち人を欺いてきた。
イカカ(為歌可)君(のきみ)は、お前の先祖の言葉を信じて、国が大変な時に私の心に背いて暴虐の限りを尽くし追放された。全てお前たちのせいだ。
お前たちは、任那にやって来て居すわり、常に不正を行っている。任那が日々衰退しているのは、お前のせいだ。

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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jimotonohon cakes連載『わかる日本書紀』今週分更新されています~!話し合いが進まないようです。 https://t.co/krHWAAHJeX 約1ヶ月前 replyretweetfavorite