眠る前に日記を書くのが「聞いてもらう時間」

オンラインでカウンセリングを受けている蘭ちゃん。1日の終わりにカウンセラーさんだけが見る日記を書くのですが、この日記が大切なものであることに最近気づいたんだそう。読んでもらうことも、聞いてもらうことに近い「安心」があるんですね。(毎週火曜日更新)

サクちゃんへ

こんにちは。

コロナ感染拡大が大変なことになっていますね。今月来月と予定していた出張を二つキャンセルしました。楽しみにしていたので残念です。ちょっと前まではワクチンを打ったら一安心、と思っていたけれど、全然そんなことなかったですね。いつになったら落ち着くのでしょう。

そんな中、そろそろ小学生の長男の夏休みが終わります。雨が多かったせいもあり、あんまり外出できなかったけれど、まずまず楽しく過ごせたようで、適応する能力は子供の方が高いのかもしれないなと思いました。

この夏、車を買ったのですが、秋に納車の予定なので、それが届いたらドライブに連れていきたいなと思っています。ペーパードライバー教習も13時間修了しましたよ。苦手だった高速道路の合流も、なんとかできるようになりました。いつかサクちゃんもドライブに行きましょうね。

ー・-・-

前回、サクちゃんからこんな質問がありました。

“過去を振り返ると、こうして矢印が自分に向く時期と、他人に向く時期、「自分のため」と「誰かのため」を波のようにくり返しているように思います。
わたしは今完全に「誰かのため」期だと感じるのだけど、蘭ちゃんは、今、何期かわかりますか?よかったら教えてください”

考えてみたのですが、私は「誰かのため」に生きたことがほとんどないような気がします。ずっと「自分のため」に生きているような……。誰かのために動いているように見えても、根っこの部分ではいつも自分のためなので、深度の差こそあれ、基本的には「自分のため」期をずーっと泳いでいる気がします。根っから自己中心的なんでしょうね。

ただそんな私でも、「誰かのため」とか「自分のため」とかいうのはもちろんあって、それは仕事、つまり文章に出やすいかなと思いました。

例えば、「誰かの言葉」を書く時は「誰かのため」色が強い気がします。社会的な言葉たち、と言うのでしょうか。誰かと繋がり、誰かに伝える。そんな文章です。

逆に、「自分の言葉」を書く時は「自分のため」色が強いと思います。一番わかりやすいのは小説ですね。自分のなかにある世界をひたすら言葉にしていく。そこに他者は存在しないので、純粋な「自分のため」の時間だと思います。

では、この交換日記はどうかというと、「誰か(サクちゃん)の言葉」と「自分の言葉」の中間にあるもの、というイメージでしょうか。

そう考えると、今は「誰かの言葉」を書く分量の方がやや多いので、「誰かのため」期になるかもしれません。小説を書いていた2年前までは「自分のため」期だったかな。また書き始めたら、「自分のため」期に深く潜り始めるのかもしれない。そういうふうに、行ったり来たりしているのかもしれませんね。

ー・-・-

以前、オンラインでカウンセリングを受けているとこの交換日記上で話しましたが、今も2週間に1度の頻度で続けています。始めてからもう1年4か月になります。

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サクちゃん蘭ちゃんのそもそも交換日記

土門蘭 /桜林直子

東京でクッキー屋さんをしている「桜林直子(サクちゃん)」と、京都で小説家として文章を書く「土門蘭(蘭ちゃん)」は、生活も仕事も違うふたりの女性。この連載は、そんなふたりの交換日記です。ふたりが気が合うのは、彼女たちに世界の「そもそも」...もっと読む

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sac_ring 「今日あったことや思ったこと、残っていたモヤモヤなどを、丁寧に並べて見てみる。(中略)多分、この日記は私にとって『聞いてもらっている』時間なのでしょう」 交換日記、蘭ちゃんのターンです。 21日前 replyretweetfavorite