猛暑のための一皿、食欲を誘う「ガスパショ・ア・アレンテジャーナ」

ポルトガルには、スペインの冷たいスープ「ガスパチョ」とほぼ同じ材料で作る、「ガスパショ」という料理があるんだそう。トマトやキュウリなどの夏野菜に炭酸水を加えたスープは、食欲が落ちる今の季節にぴったり。暑い日にぜひお試しください!

cakes読者のみなさま、こんにちは。

「ガスパチョ」といえばスペインの冷たいスープが有名ですが、同じイベリア半島にあるポルトガルの南部アルガルヴェ地方にも、ほぼ同じ材料で作る「ガスパショ」があります。チョがショになるとちょっとリラックスした響きになりますが、実際、作り方も素朴さが増します。

というのも、2つの大きな違いは、トマトなどの野菜をミキサーにかけるか、かけないか。ポルトガルのガスパショは、刻んだ野菜と調味料に冷水を加えてスープに仕立て、食べる直前にパンを加えます。これがもう、猛暑のための一皿って感じ。実際ポルトガルもスペインも、内陸南部の夏は過酷。鋭い陽射しで数分で肌がひりひりしてきます。だから、せめて料理で涼を取ろうという、生活から生まれた料理なのでしょう。

スプーンでひとさじすくって口に運ぶと、お口の中がめっちゃにぎやか。かりかりパン、スープを吸ったしっとりパン、ぱりぱりのきゅうり、柔らかいトマトの果肉、青いピーマンの苦味、オレガノの清涼感やビネガーの酸味、にんにくのうまみも加わり、オリーブオイルがまろやかにまとめる。違った食感や味、香りが一斉に集うので、スープというよりも飲むサラダのよう。ひと口ごとに体の熱がすーっと引く、エアコンみたいなスープです。

遡ると8年前にも一度登場しているのですが、そのときはパンを加えず、スープだけじゃ物足りないかもとパスタアレンジでご紹介しました。が、今回はよりオリジナルに近いレシピ。それから、冷水はぜひ炭酸水で。これは8年間毎年作って気がついたアレンジ。しゅわっと弾ける飲み心地のスープは、まさに猛暑のいまこそ嬉しい。

あれこれ野菜を刻むのが面倒という人は、試しにトマトとパンだけで作ってみてください。これまた潔くて爽やか。その際はぜひにんにくを多めにして、ハラペーニョなどの辛味を加えるのがおすすめ。ちなみにパンはポルトガルでもスペインでも、残って硬くなったパンを使います。カトリック信仰が深い国々では、パンはキリストの体を表すものでもあり、最後まで使い切るのが暗黙のルールです。焼き立てのパンで作るときはさらに焼いて水分を飛ばし、スープを吸いやすくします。

それと、トマトは冷凍がおすすめ。トマトが旬のいま、たくさん買ってもすぐに食べきれないときなど、洗って皮ごとまるっと冷凍しておけば安心。熟しすぎてだめにすることも避けられるし、今回のように冷凍を刻んで冷たいスープにしたり、すりおろしてそうめんのつゆに加えたり、煮詰めてトマトソースにと重宝です。冷凍する際は、ヘタを取っておくとすぐ使えて便利。私の経験上、1ヶ月は大丈夫です。

では、パパッと作っていきましょう。

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「ガスパショ・ア・アレンテジャーナ」

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ポルトガル食堂

馬田草織

ポルトガルや南蛮絡みのエピソードが大好きな編集者・ライターの馬田草織さんが、仕事現場や旅先、日常で気になった食のサムシングと、それにちなむおつまみ&ぴったりなお酒を月替わりでご紹介していく、家飲みも外飲みも楽しむ人へ捧げる至福のほろ酔...もっと読む

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ocartan1 呑み友達なママ友のレシピ。 ガスパチョは毎年作るけど、イマイチ味が決まらず悩んでいたところ! 絶対作ってみよ〜♪ https://t.co/JZaj5Gt2PQ 2ヶ月前 replyretweetfavorite

agyrtria おお、炭酸水とパン、旨そう⇨ 2ヶ月前 replyretweetfavorite