牛乳を選ぶ時は、パック上部の凹みと殺菌温度をチェックしよう!

スーパーに行くとたくさんの種類の牛乳が並んでいますが、皆さんどのように選んでいるでしょうか? 料理家の樋口直哉さんが、誰でも見極められるおいしい牛乳の選び方を紹介します!

牛乳は栄養豊富な飲み物ですが、スープやソースなど料理でも活躍します。コクとまろやかさを持つ牛乳は他に代わりがない食材です。他にもコーヒーにミルクを入れたカフェオレもお馴染み。

牛乳は冷蔵庫に1本、常にストックしておきたい食材ですが、スーパーに行くと様々な種類が並び、違いがわかりにくいのも事実です。ここは一つ、牛乳の種類を復習しつつ、毎日飲んでいる牛乳を見直してみましょう。


牛乳はパック上部の凹みと殺菌温度で選ぶ

牛乳のパッケージには「特濃」や「おいしい」といった文句が並んでいますが、それよりも確認するべきは「種別」の欄です。スーパーの売り場に並んでいる牛乳は以下の6つの種別に整理できます。(種別の分類にはもうひとつ「特別牛乳」というのがあるのですが、名前の通り特別なので今回は最後に別枠で紹介します)

1.牛乳 原料が生乳100%
2.成分調整牛乳 生乳から乳脂肪分や水分などの一部の成分を除去して濃度を調整したもの
3.低脂肪牛乳 乳脂肪分を除去して0.5%以上、1.5%以下の間に調整したもの
4.無脂肪牛乳 乳脂肪分量を0.5%未満まで減らせたもの
5.加工乳 生乳由来の乳製品(あるいは水)を生乳に加えたもの
6. 乳飲料 生乳や乳成分を主原料に乳製品以外も加えたもの

こうして整理すると、いわゆる牛乳は「種別 牛乳」と表示がある製品だけで、あとはなんらかの加工がされたものとわかります。

好みや嗜好はあると思いますが、料理のレシピに牛乳とあった場合は種別「牛乳」のことなので、牛乳を選ぶのがベターです。様々な文字が並ぶパッケージから牛乳と判断するのは難しいのですが、簡単な見分け方もあります。パックの上部に注目してください。

このような凹みはそれが牛乳であることを示しています(一部に例外もあります)。これは視覚障害の方にもわかりやすいようにつけられた工夫なのですが、商品が乱立する状況では一般消費者にとっても役に立つもの。つまり、1つ目のポイントは「上部に凹みがある製品を選ぶ」です。

2つ目に注目したいのは殺菌温度。パックの裏や表に「66℃30分間」とか「120℃2秒」などと書かれている情報です。

そのままだと雑菌が増えたり、脂肪分解する酵素によって味が劣化する可能性があるので、通常は加熱殺菌されています。殺菌方法は様々。大きく低温長時間殺菌と高温短時間殺菌、高温瞬間殺菌の3つに分類され、それぞれ味わいが異なります。

牛乳を低温殺菌すると繊細な香りの一部は飛んでしまいますが、酵素や細菌が不活性化し、状態が安定し、わずかな硫黄臭と青葉の香り(硫化ジメチルやヘキサナール)が出てきます。これがいわゆるミルクっぽい香りです。

高温短時間殺菌及び高温瞬間殺菌では乳清タンパク質の10%が変性するので、香り成分がさらに変化し、バニラやアーモンド、発酵バターのような香りが出てくるのですが、同時に硫化水素ガスが生じ、加熱臭が出てきます。このあたりを『どう感じるか』は好みによるところが大きく、高温殺菌牛乳しか飲んだことがない人はこの加熱臭を「牛乳の匂い」と感じるでしょう。
例えばアメリカの消費者などは高温殺菌された牛乳の香りを好むので、低温殺菌の温度も77℃と高めに設定されています。ちなみに栄養価はどちらも変わりはありません。(変性というのは例えば卵が半熟卵になるのと同じなので栄養吸収率では微妙に違いますが、そもそも10%しか変性しないのでほとんど差はありません)

さて、だいぶ前置きが長くなりましたが、このあたりを踏まえた上で今回オススメするのはこちらの牛乳です。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
樋口さん、どれがいちばんですか?

樋口直哉

包丁、まな板、鍋、フライパン、塩や醤油などの台所に欠かせない品々について、食の博識・樋口直哉さんがベストと思う一品を紹介します。なぜ、それがベストなのかという理由や選ぶときのポイントを解説するので、これを読めば迷わず納得してその品物を...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

Tweetがありません