オリンピックの開会式を観て思ったこと

ついに開幕した東京オリンピック。直前まで担当者の解任、交代が起きた開会式の演出に、さまざまな意見が飛び交っていますが、武田砂鉄さんはどのように見たのでしょうか?

真矢みきらしさ

東京オリンピック開会式の時間はちょうどラジオの生放送だったので、翌日、録画しておいたものをチェックした。当日から翌朝にかけて流れてきたネットニュースでおおよその構成は知っていたので、「ああ、これがあれか」と確認するような視聴となったのだが、「いや、これはもうちょっと大きく報じなければいけないでしょう」と思ったのが、真矢みきの眼力だった。カメラが最初に真矢みきを捉えた瞬間の、「これは確実に真矢みきだ」と把握させるスピード感に、真矢みきらしさがあった。その他の著名人たちには、アナウンサーの「あっ、これは、〇〇さんですね」という補足が必要だったが、真矢みきには不要だった。

いかにも、「よっしゃ、これから一仕事するか」という勢いで登場した棟梁役の真矢みきだったが、彼女自身は体を動かすことはせず、指示を出すだけだったが、それもまた真矢みきらしさがあった。こうして、「真矢みきらしさがあった」と適当に繰り返しているが、「真矢みきらしさ」とは極めて便利な言い方で、真矢みきの一挙手一投足は、すべて真矢みきらしくなる、という力強さがある。真矢みき、なだぎ武、劇団ひとりといった、キチンと仕事をこなせる器用な芸能人が相次いで登場する様子は、何がしかの年末特番っぽさがあった。となれば、私の脳内には、「ところで、三山ひろしはいつ出てくるの?」という期待感が用意されてしまう。聖火のついたけん玉を聖火台に投げ入れる、なんて光景さえ思い浮かぶ。いずれにせよ、「世界規模」ではなく、あくまでも「日本規模」という佇まいだった。

武藤事務総長の雑な言い分

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365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

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コメント

0501Can @cakes_PRさんから @gorin @Tokyo2020 #Tokyo2020 @takedasatetsu 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

katz_japan 武田砂鉄氏の五輪開会式評 https://t.co/fLLYCPObxS 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

ararenchi 小林賢太郎の過去のコントに怒るなら麻生大臣の過去の発言にも怒れよ 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

s_hirozaru 歴史の1ページにどんなふうに残されるのか。未来の歴史の教科書を見てみたい。改竄されていないことだけはのぞみたいー 約2ヶ月前 replyretweetfavorite