体も考え方も、自覚は改善の第一歩

最近、漢方に興味を覚え、自分の様々な不調がすべて同じものからきているとわかったというサクちゃん。自分の考え方や対応のクセも、漢方と同じように症状から自分の傾向や体質を知って、自覚するところから改善がはじまると語ります。(毎週火曜日更新)

蘭ちゃんへ

こんにちは!

映画『すばらしき世界』、わたしも観ましたよ。とても好きな作品でした。たしかにあの主人公はとても感受性がつよく、すぐにスイッチが入ってしまう人でした。そして、それを止めるのは他人の力でしたね。

蘭ちゃんが前回言っていた、ヨガの先生の「自分の肉体や感情を、自分と一体化しないように」という言葉のように、自分の核にある大事なものを守ったり、俯瞰で見て冷静になったり、内と外を行き来する柔軟さが大事なのだなと思います。

そういう視点でもう一度観てみようかな。

*ー*ー*

自分がロボットに乗っているとして、蘭ちゃんは中に入って操縦していて、つい外側の痛みも自分の痛みだと感じてしまう。一体化が問題ですね。わたしの場合は、ロボットの外から操縦していて、つい痛みに鈍感でダメージに気がつかない。乖離が問題です。ふたりのちがいはそんな見方もできるなと思いました。

前にここでやりとりした、密室化現象とドーナツ化現象の話や、依存する人としない人の話とも、同じ構造のような気がします。

蘭ちゃんは内視鏡の視点が得意で、近づきすぎてしまうの難点、わたしはドローンの視点が得意で、距離ができてしまうのが難点、というイメージです。

文章を書くのにも、内側から湧き出るものをそのまま言葉にするのが得意な蘭ちゃん(操縦席がロボットの中にあって内側にカメラを向けられる人)と、外側から観察して見えたものを書くのが得意なわたし(操縦席が宙に浮いていて俯瞰で捉えられる人)のちがいがあるような気がします。

今まで話してきたふたりのちがいがいろんな形で繋がって見えて、おもしろいね。

*ー*ー*

こうやって観察の視点で見えたものから分析しておもしろがるのも、わたしもクセだというメタ構造なわけだけど、その「クセ」を自覚できるかできないかで大きくちがうと思っています。

最近、自分の不調もあって漢方が気になり、すこし本を読んでみたりしているのだけど、中医学の概念では「気血水」という分類があります。簡単にいうと「気」は体を動かす生命エネルギー、「血」は全身をめぐる血液や栄養分、「水」は体を潤す成分だそうで、この3つがちょうどよく流れているのがよい状態だといいます。

そして、それぞれが不足していたり、多すぎたり、滞っていると、体に不調が出ます。不調をそれ単体で見て解決するのではなく、「気血水」の3つの過不足で見ることで、長い目で見て全体の流れをよくするために、そもそもの原因にアプローチができます。

また、不調の傾向から、自分がどの部分が弱いかを知ることができます。ちなみにわたしは「瘀血」「血虚」という血が滞りやすかったり血が不足しがちな体質です。それを知って、今までの自分の様々な不調の原因がすべて同じものからきているとわかったときは、パズルがはまったような感覚でした。

肩こりや頭痛、婦人科系の疾患、過去の脳の病気、食べ方の特徴や不安の出方までもが、大元は同じだと知ると、「あちこちが悪い」ではなく「ここが悪いからあちこちに出る」と見ることができました。あちこちが悪いのには変わりませんが、運が悪いからではなく、体質からくるのだとわかると、「だからかー!」となんだかすこし安心しました。

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サクちゃん蘭ちゃんのそもそも交換日記

土門蘭 /桜林直子

東京でクッキー屋さんをしている「桜林直子(サクちゃん)」と、京都で小説家として文章を書く「土門蘭(蘭ちゃん)」は、生活も仕事も違うふたりの女性。この連載は、そんなふたりの交換日記です。ふたりが気が合うのは、彼女たちに世界の「そもそも」...もっと読む

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