甘さだけじゃない! 砂糖で野菜の鮮度がよみがえる!

今回、取り上げるのは定番の調味料「砂糖」です。実は「砂糖」という名の商品はないのですが、スーパーでは何を選んだらよいのでしょうか? さらに砂糖には甘味をつけるだけじゃない、さまざまな働きがあります。ぜひご覧ください。

砂糖は和食の味付けの基本。味付けの「さしすせそ」の最初(さ=砂糖)に登場することからもわかるように、台所に欠かせない基礎調味料です。

塩は塩味、砂糖は甘みという認識の方も多いですが、実は砂糖には様々な効果があります。代表的なものとして、

○肉をやわらかくする(例 シチューやカレーを煮込む前に肉に砂糖を揉み込むとやわらかくなる)
○タンパク質の熱凝固を抑制する(例 プリンなど)
○防腐効果(例 ジャムなど)
○泡立ちの安定化(例 メレンゲ)
○カラメル化反応(例 カラメルソース)
○メイラード反応(例 焼き肉のたれ)


といった特性が料理に応用されています。例えば焼肉店では薄切りの肉を砂糖が入った焼肉のたれに漬け込みます。結果として肉はやわらかくなりますし、さらに効率よく焦げ目がつくので火の通り過ぎが防げる=おいしくジューシーになる、という具合です。

一方、スーパーの棚にはたくさんの種類が並んでいますが「砂糖」という名前の商品はありません! レシピの表記に〈さとう〉とあった場合、なにを指しているのかご存知でしょうか?

砂糖は身近な調味料ですが、意外と知らないもの。料理をしていて砂糖について勉強する機会はほとんどなく、子供の頃から家にあったものを買い続けている人も多いのではないでしょうか。今日は「砂糖」についてあらためて解説します。

台所にひとつ置いておくならどの砂糖?

砂糖はショ糖を主成分とする調味料で、大きく「含蜜糖」と「分蜜糖」に分類されます。含蜜糖とは甘ショ(サトウキビ)、カエデ、ヤシなどから糖汁を得た後、そこから余分な成分を除去し、加熱・濃縮して固めたもの。図には入れていませんが、きび糖、メープルシロップなどもこちらの仲間です。

一方の分蜜糖はショ糖の結晶を含む液を糖蜜と結晶に分離し、ショ糖の結晶として取り出したもの。色が白いのは漂白しているわけではなく、無色透明の結晶に光が乱反射しているために、そう見えるのです。つまり、雪が白く見えるのと同じ原理です。氷砂糖、粉糖、ザラメ糖もこちらの仲間。

ややこしいのは三温糖と中ザラメという砂糖です。この2つの砂糖は一見すると茶色いため、含蜜糖と誤解されたりもしますが、どちらも分蜜糖の一種で、色は製造工程上に起きるカラメル反応に由来します。一部がカラメル化している分、味が複雑でまろやかな甘みがある、と言われています。

さて、レシピ本にただ「さとう」と書いてあれば上白糖を指します。〈さとう 大さじ6〉と書いてあるところをグラニュー糖で置き換えると、

グラニュー糖 大さじ1=12g 大さじ6=72g
上白糖    大さじ1=9g 大さじ6=54g

と大きな誤差が出てしまうので、一つ台所に置いておくならこちらの製品と考えるのが適当です。というわけで、今回の樋口のオススメはこちらになります。

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樋口さん、どれがいちばんですか?

樋口直哉

包丁、まな板、鍋、フライパン、塩や醤油などの台所に欠かせない品々について、食の博識・樋口直哉さんがベストと思う一品を紹介します。なぜ、それがベストなのかという理由や選ぶときのポイントを解説するので、これを読めば迷わず納得してその品物を...もっと読む

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コメント

harukakako 勉強になります。 3ヶ月前 replyretweetfavorite