日本人に英語が身につかない理由

今回の「ワイングラスのむこう側」は、間違えやすい言葉について。林伸次さんの仮説「日本人に英語が身につかない理由」とはどういうものなんでしょうか?

間違えやすいカタカナ英語

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

僕の兄がまだ幼い頃、「たまご」のことを「たごま」って呼んでいたそうです。た、ま、ご、最初にあ行が重なるのが、小さい子には発音しづらいのでしょうか、母親がいくら直しても、「たごま」って言ってたそうなんです。

この話、今でも母が親戚とか新しい友人とかがいる場所で、「兄が幼い頃、たごまと言ってた」と、嬉しそうに話すんです。兄も、「またそれ」ってなるのですが、「まあ母親ってそういうエピソードが好きなんだなあ」って苦笑いしていました。

「たごま」、確かに可愛いですよね。幼い子供が言うところも可愛さが倍増です。

実は先日、ある文章で、「マリトッツォ」と「マトリッツォ」を書き間違えてしまいました。あ、今、どっちがどっちかわからない人、いったい何のことなのかもわからない人、大丈夫です。スイーツのことなので、検索しなくていいですよ。

僕の中で間違えやすい言葉として注意していたはずなのに、間違えてしまいました。「カトラリー」と「カラトリー」とか「コミュニケーション」と「コミニュケーション」みたいな、間違えやすい言葉ってたくさんありますよね。

ちなみに僕、こういうカタカナ外国語の間違いはそんなに恥ずかしくないんです。もう、「みんなどんどん笑ってくれ」って気持ちで、むしろ今回も「原稿を書くときの良いネタになった」って思いながら、これを書いています。

それよりも僕が恥ずかしいのは、日本語での間違えです。最近の誤用で恥ずかしかったのは「性癖」と「王道」。

「性癖」って、その人の性格や趣味や傾向の偏りのことを指す言葉なんです。だから、「ケチ」とか「収集癖」とかといったものを指すときに使うんです。最近は「女性に靴で顔を踏まれるのが好き」みたいな性嗜好のことだけを「性癖」と呼ぶことが多いけど、その「性」は性格や性質の性であって、セックスだけに限定される意味ではないそうなんです。

あるいは「王道」って、「王様が一番近い距離を進むために作られた道」のことなんです。だから、「目的に対して一番楽な方法」という意味だそうなんです。「王道」って、近道とか安易な方法ってことなんですね。「王道」という言葉って「そのジャンルを代表するもの」、あるいは「ベタなもの」みたいな意味で誤用しがちですよね。

実際僕もこの2つ、何度か間違えていまして、こういうのはすごく恥ずかしいんです。たまたまそこに穴があったから入ってしまいました。

外国人が話す変な日本語を笑う文化

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林 伸次
産業編集センター
2020-11-13

ケイクス

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東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

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コメント

10ricedar 笑われてるから笑っていい、って事にはならない 日本語勉強している人を笑う番組も出演者もほんと嫌い 10日前 replyretweetfavorite

henshokuqueen 同感。ネイティブでも間違えるんだから、非ネイティブが上手く話せなくて当たり前。微笑むのはいいけど、嗤ったりテレビ番組にするのはどうかと思う。 14日前 replyretweetfavorite

tomton0522 良いお話でした☺️。 15日前 replyretweetfavorite

Soulsdirge それは身につくまで学ばないからに他ならない。 それが全て。 https://t.co/gbWOvPQEA9 16日前 replyretweetfavorite