感受性は知性とセットで役に立つ

今回の交換日記はサクちゃんが考える「感受性」について。サクちゃんが感心したという娘さんのエピソードを元に、感受性がどういうものなのか、感受性を守るとはどういうことなのかを綴ります。(毎週火曜日更新)

蘭ちゃんへ

こんにちは!

東京はここ数日ずっと雨で、すずしい日が続いています。夜などは寒いくらいで、7月ってこんなだったっけ?とすこし戸惑っています。気象の情緒不安定っぽさに振り回されてる気分。

はやく好きなときに好きなところに行って好きな人に会えるようになるといいなー。一緒にお酒を飲もうね。

*ー*ー*

蘭ちゃんの前回の日記に書いてあった息子の廉太郎くんの話、グッときました。いい先生でほんとうによかったね。こういうたまたまの出会いや経験が積み重なって、人に対する捉え方や対応が変わっていくのだと思うと、子どもにはいい出会いが待っているといいなと願うばかりですね。

小学校や中学校では、まだ未熟な人が多いので、嫌な思いをすることが多いよね。わたしも、同じ年齢だというだけで気が合わない人たちと毎日集団で過ごすのは、とてもしんどかったな。

小学校での出来事の話と、感受性の話を聞いて思い出すことがあります。

娘のあーちんが4年生のとき、学校でクラスの雰囲気が良くなかった時期がありました。その頃、なんだかみんながピリピリしていて、小さなことですぐにイライラして、態度や言葉で攻撃する光景が日常的にあったようです。

あーちんも居心地が悪く、波風立てないようにおとなしくするしかないと諦めているようでした。イライラしてケンカばかりする、そういう時期ってあるよなと思いつつ、気が重そうに登校する彼女を見て、かわいそうだなと不憫に思っていました。

ある日、彼女が、考えていたことをぽつりぽつりと話してくれました。

「今は、みんながトゲトゲを投げ合っていて、刺さると痛いから、刺さらないようにカチカチに硬くなっている人がたくさんいる。そうするとトゲトゲが跳ね返って、他の人にも刺さったり、教室中に落ちているから踏んじゃうの。カチカチ同士は仲良くなれないし、それだといいことがないから、あーちんはポヨポヨのゼリーになろうと思う。トゲトゲは刺さらないけど跳ね返さずに受けられるし、カチカチだった子もポヨポヨなら怖くないから寄ってきてくれるから」と。

この人はほんとうにすごいなと感心し、すごいね! 天才だね!とめちゃくちゃ褒めました。

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サクちゃん蘭ちゃんのそもそも交換日記

土門蘭 /桜林直子

東京でクッキー屋さんをしている「桜林直子(サクちゃん)」と、京都で小説家として文章を書く「土門蘭(蘭ちゃん)」は、生活も仕事も違うふたりの女性。この連載は、そんなふたりの交換日記です。ふたりが気が合うのは、彼女たちに世界の「そもそも」...もっと読む

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コメント

seasonia こんな達観した考えできて、それをきちんと言語化できて。普通の小学生じゃできないよ。 https://t.co/P2E34yENag 2ヶ月前 replyretweetfavorite

tsutsumi_yukari "人の言葉や気持ちに敏感で、細かく捉えようとする(または捉えてしまう)ことを「感受性がつよい」というのでしょう。ただ、わたしは彼女のことを「傷つきやすくて弱い人」と思ったことはありません。" 2ヶ月前 replyretweetfavorite

RwbpygY 頭の中にあーちんを住まわせ、ポヨポヨ成分を分けてもらおう 2ヶ月前 replyretweetfavorite

namekuji9999 どう感じるかは感性ですが、感じたことをどう表現してどうやって伝えるかは、知性です という部分がとてもしっくりきましたよ よかったら読んでみてね☺️ https://t.co/PPZfMTwrs8 2ヶ月前 replyretweetfavorite