今回のテーマはそうめん。手早く作れて、冷たくして食べるとおいしい麺類なので、暑い夏に好まれます。
日本を大きく東と西に分けると、そうめんは西の食べ物。消費量日本一の鹿児島県では夏に限らず年中食されていますし「そうめんは夏のもの」というイメージは東のものかもしれません。ちなみに九州で人気があるのは長崎県の島原そうめんです。
『日本三大そうめん』はご存知ですか? 三大何々は諸説ありますが、一般的には
兵庫『播州そうめん』
奈良『三輪そうめん』
香川県『小豆島そうめん』
を三大そうめんとする人が多いです。最後の小豆島そうめんの場所に島原そうめんが入ることもあります。こうした名産品を見ても、そうめんの産地はやはり西側に偏っているので、自分も含めて日本の東側に住んでいると、そうめんについて知る機会は意外と少ないのではないでしょうか。
麺の食感を左右する決定的ポイント
そうめんは小麦粉に食塩水を加えて練り、植物油を塗りながら引き伸ばしたもの。日本農林規格(JAS)で1.3mm未満の乾麺がそうめんと定義されます。ちなみに1.3mm以上、1.7mm以内はひやむぎで、それ以上はうどんにカテゴライズされます。
例外は徳島県の「半田そうめん」でこちらは1.4mm〜1.6mmほどの太さですが、昔からある食べ物として「そうめん」と表記できることになっています。JAS法上はそうめん、ひやむぎ、うどんは太さの違い、と覚えてください。
さて、そうめんを選ぶポイントはずばり「手延」という表記です。さきほど述べた通り、そうめんを定義づけるのは麺の太さなのですが、製法としては「手延そうめん」と「機械そうめん」の2つがあります。
手延そうめんは生地を引き伸ばす際、よりをかけながら編むように麺状にしていきます。この工程によってグルテン構造が麺の外側に並び、噛んだ時にプチっと切れるような特有のコシが生まれます。
一方の機械そうめんは伸ばした生地を麺状にカットしてつくるので、その特徴的な食感が出ません。例えるなら手延そうめんと機械そうめんはロープと糸の違いがあるので、多少、高くても「手延」を選ぶのがいいのです。
では、数ある「手延そうめん」のなかから何を選ぶのか? というとはっきり好みになってきます。僕がオススメするのは
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