cakes読者のみなさま、こんにちは。
2012年のcakesスタートと共に始まったこの連載も、おかげさまで150回を超えました。ちょっとそこまで散歩のつもりが、気がついたら旅になっていたという感じです。ありがとうございます。これからも、作って食べて飲む気ままな散歩に、どうぞお付き合いください。
さて、今月からは初心にかえり、あらためてポルトガル料理のレシピをご紹介していきます。今回は、ポルトガルの家庭でもレストランでもどこでも見かける大定番、干しだらのコロッケ「パシュテイシュ・デ・バカリャウ」。連載初期にご紹介したレシピでは、日本で手に入れやすい甘塩のたらを使いましたが、今回はより現地らしく、干しだらを使ったレシピでご紹介します。もちろん、生のたらでも大丈夫。詳しくはレシピをご覧ください。
ちなみに干しだらは、ポルトガル語でバカリャウ、スペイン語でバカラオ、イタリア語ではバッカラと呼び、実物はこんな感じ。
北大西洋のノルウェー沖などでとれたタイセイヨウダラをさばき、塩漬けにして乾燥させたもので、殴られたら血が出そうなぐらいの固さです。ポルトガルでは、乾物店の一角に吊り下げられたり、積み重ねて売られたりと、扱いがかなりラフ。
こんな感じだったり、
こんな風に。
最近では、日本でもオンラインで手に入るようになりました。参考までに、おすすめの輸入干しだらをご紹介します。
右上から時計回りに
・ポルトガル産バカリャウの炭火焼き、オリーブオイル漬け缶詰(ポルト・ド・ポルト)
・ポルトガル産バカリャウとにんにくのオリーブオイル漬け缶詰(メルカード・ポルトガル)
どちらもすでに水で戻してから調理されているので、開けたらすぐ使えて便利。味や風味がのったオイルごと料理に使うのがおすすめ。
・ポルトガル産バカリャウほぐし身(ディバース商店)
・ノルウェー産バカリャウ切り身(アクア・アズーリ)
ほぐし身は、その都度使う量が決められるので便利。ノルウェー産の切り身はしっとりした食感で味も風味も上質。この2つは、実際に日本のポルトガル料理店やスペイン料理店などで使われています。
書ききれなかった干しだらの詳しい話はnoteで。また、干しだらを使い切る自信がないと言う方は過去のたら料理「たらのかき揚げ」「たらとえびのごはん」「たらとほうれん草のクリームグラタン」「たらとじゃがいも、かぶのお粥」「たらのソテー玉ねぎソース」「たらとじゃがいものドリア」「たらとかりかりフライドポテトの卵とじ」「たらとにんじんのクリームグラタン」「たらとじゃがいも、キャベツ炒め」などを参考にどうぞ。
では、干しだらコロッケのレシピです。コロッケだけど、卵にくぐらせたりパン粉を付けたりという工程がなく、具をまとめたらそのまま揚げるだけなのでとても簡単。
では、パパッと作っていきましょう。
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「干しだら(バカリャウ)のコロッケ」
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