己汶(こもん)・帯沙(たさ)をめぐる争い①
継体七年六月、百済は、将軍・サミモンキ(姐き弥文貴)※1、将軍・ツリソニ(洲利即爾)※2を派遣し、穂積臣(ほずみのおみ)オシヤマを随行させて、五経博士・ダンヨウニ(段楊爾)※3を朝廷に献上しました。
それと同時に、
「伴跛国(はへのくに)※4が、我が国の己汶(こもん)※5の地を略奪しました。どうか天恩によって、本国に返還するようお計らいください」
と要請しました。
八月二十六日、百済の太子(こにせしむ)・ジュンダ(淳陀)※6が亡くなりました。
九月、マガリノオオエ皇子は、カスガヤマダ(春日山田)※7皇女(ひめみこ)を娶(めと)りました。
そのとき、二人は、月夜に風流な会話をして、夜の明けるのも気づきませんでした。
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