ここ1~2年で、私はひとりで生きる覚悟を決めつつある。
私には夫がいる。夫が出勤したあとはひとりで家事と仕事をして、夜、夫が帰宅するとふたりで過ごす。「それならひとりじゃないじゃないか」と異論を唱える人もいるだろう。でも最近、いつひとりになってもおかしくない、と身につまされるようになったのだ。
なんでもかんでもコロナに結びつけるのは気が引けるが、コロナをきっかけに「ふいに人がいなくなってしまう感覚」に囚われた人は多いのではないか。連日報道される「死者××人」という言葉のシャワーをあびているからか、私はめっきりマイナス思考になってしまった。万が一、夫がいなくなってしまったら私はひとりだ。
大勢の友人に囲まれていれば孤独を感じないでいられるかもしれない。しかし私は人付き合いが苦手だ。人嫌いというわけではない。人は好きだが、うまくふるまえないのだ。こういう私みたいなタイプはどうしたらいいのだろう。
美輪明宏さんの圧倒的オーラに触れて
私が敬愛してやまない美輪明宏さんは「友達がいない、できないと嘆く人がいますが、本当の友人というものは、一生のうちにひとりかふたりできるかできないかのものなのです。厳密に言えば一生涯出会わない人の方がほとんどです」と言っている。