三菱今昔 150年目の名門財閥#11】[三菱商事]総掛かりでグループ支援に臨む

この連載では、週刊東洋経済に掲載された記事からcakes読者にお読みいただきたいテーマをピックアップしてお届けします。

※この記事の情報は、『週刊東洋経済』2020年3月16日発売当時のものです。

三菱の今 ② 相次ぐ三菱系企業の不振
【三菱商事】総掛かりでグループ支援に臨む

 三菱グループ御三家の一角、三菱商事はこれまで、経営が厳しくなった三菱系企業に対して、自社の事業とのシナジーが見込めれば資本と人材を供給し、再建してきた。例えば三菱自動車。2004年にリコール問題などで危機に陥ったときも三菱商事が支援した。当時、三菱商事の執行役員だった益子修氏が自動車の常務に就き、現在も会長を務めている。それとオーバーラップするように三菱商事が今、経営再建に注力しているのが大手プラントエンジニアリング企業、千代田化工建設だ。

 「相応の自信を持っての決断だ」。そう語ったのは三菱商事の垣内威彦社長。千代化への経営支援を公表した2019年5月の発言だ。

 千代化は18年度に2149億円の最終赤字を計上。債務超過(自己資本がマイナスの状態)に陥った。そこで筆頭株主の三菱商事が優先株の引き受けや融資で1600億円、三菱UFJ銀行が200億円の劣後ローンで支援した。

 さらに、三菱商事でプラント畑を歩んできた大河一司元常務が千代化の会長兼CEO(最高経営責任者)に就任。三菱商事OBなど30人程度が千代化の一員となった。最重要課題は、プラント受注時のリスク管理の甘さを廃し、リスクマネジメント体制を強化することだ。

 千代化は旧三菱石油の工事部門が発祥。プラント建設の日系大手として世界中で工事を重ねてきた。とくにLNGプラント(天然ガスをマイナス160度に冷却して液化する設備)で豊富な実績を持つ。

 その千代化がつまずいたのは米ルイジアナ州のメキシコ湾岸で進むキャメロンLNGプロジェクト。米国企業が中心となって計画・運営するプロジェクトで、三菱商事や三井物産も出資している。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
経済はドラマチックだ」週刊東洋経済

週刊東洋経済

「経済はドラマチックだ。」 日々、あふれる経済ニュース。じっと眼をこらすと、そこには挑戦や成功、葛藤や挫折があります。私たちは人々が放つ熱を記事にし、お伝えしています。週刊東洋経済でしか読めないストーリーがあります。 この連載では、週...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

Tweetがありません