シチューやカレーといった「煮込み料理」は、意外と登場する機会が多いのでは。
単純にお湯を沸かすのであれば熱伝導がいい鍋が有利なわけですが、じっくり煮込むには「熱が均一に伝わる」ことや「保温性」が求められます。煮込み用の鍋と言っても何種類もあり、素材も様々でなにを選んだらいいか、なかなかわかりにくいもの。
こういった料理は「炒める→煮る」というように複数の調理工程を踏むことが多いですが、例えば薄いアルミ鍋で炒めると素材が焦げ付いたり、煮込む間に水分が余計に蒸発してしまったりします。
一般的に「煮込み用鍋」というとル・クルーゼやストウブに代表されるホーロー引き+鋳物の鍋か、ステンレスの多層構造鍋という選択肢になります。今回、僕がオススメするのは国産多層構造鍋の一つ、
安価で保温性に優れた鍋
ジオの両手鍋は「ステンレス多層鍋」というジャンルの製品です。鍋の素材として「蓄熱性が高いステンレス」と「熱伝導がいいアルミニウム」を重ねることで、ステンレスの熱伝導の悪さをアルミで補いつつ、熱伝導の安定性や保温性を高めたものです。ジオ鍋はステンレスとアルミニウムが7層の金属を使っており、高価な銅鍋に肉薄する性能を持っています。
ステンレス多層構造鍋にもいろいろなメーカーがあり、特に海外メーカー製のなかには高価な鍋もありますが、国産鍋であるジオは安価なのが特徴。車に例えると庶民的な国産車といったところです。
海外製の鍋のなかにはこんなふうに側面と比較して、鍋底だけ分厚い鍋もあります。こうした貼り底の鍋は軽くなる、というメリットがありますが、火にかけつづけていると底面より側面の温度が高くなる傾向があり、焦げがつきやすいので注意が必要です。有名ブランドの高価な鍋だからといって、価格が上がれば性能が良くなる、というわけではないのが鍋選びのむずかしいところ。