ル・クルーゼやストウブより加熱ムラが少なく保温性に優れた鍋

普段使いの調理道具や調味料について、料理家の樋口直哉さんが「これがベスト!」と考える一品を紹介するこの連載。今回は「煮込み鍋のベスト」をご紹介します。樋口さん曰く、鍋は価格が上がれば性能が良くなる、というわけでもないそうです。

シチューやカレーといった「煮込み料理」は、意外と登場する機会が多いのでは。

単純にお湯を沸かすのであれば熱伝導がいい鍋が有利なわけですが、じっくり煮込むには「熱が均一に伝わる」ことや「保温性」が求められます。煮込み用の鍋と言っても何種類もあり、素材も様々でなにを選んだらいいか、なかなかわかりにくいもの。

こういった料理は「炒める→煮る」というように複数の調理工程を踏むことが多いですが、例えば薄いアルミ鍋で炒めると素材が焦げ付いたり、煮込む間に水分が余計に蒸発してしまったりします。

一般的に「煮込み用鍋」というとル・クルーゼやストウブに代表されるホーロー引き+鋳物の鍋か、ステンレスの多層構造鍋という選択肢になります。今回、僕がオススメするのは国産多層構造鍋の一つ、


『宮崎製作所 ジオ 両手鍋 20cm』です。


安価で保温性に優れた鍋

ジオの両手鍋は「ステンレス多層鍋」というジャンルの製品です。鍋の素材として「蓄熱性が高いステンレス」と「熱伝導がいいアルミニウム」を重ねることで、ステンレスの熱伝導の悪さをアルミで補いつつ、熱伝導の安定性や保温性を高めたものです。ジオ鍋はステンレスとアルミニウムが7層の金属を使っており、高価な銅鍋に肉薄する性能を持っています。

ステンレス多層構造鍋にもいろいろなメーカーがあり、特に海外メーカー製のなかには高価な鍋もありますが、国産鍋であるジオは安価なのが特徴。車に例えると庶民的な国産車といったところです。

海外製の鍋のなかにはこんなふうに側面と比較して、鍋底だけ分厚い鍋もあります。こうした貼り底の鍋は軽くなる、というメリットがありますが、火にかけつづけていると底面より側面の温度が高くなる傾向があり、焦げがつきやすいので注意が必要です。有名ブランドの高価な鍋だからといって、価格が上がれば性能が良くなる、というわけではないのが鍋選びのむずかしいところ。

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樋口さん、どれがいちばんですか?

樋口直哉

包丁、まな板、鍋、フライパン、塩や醤油などの台所に欠かせない品々について、食の博識・樋口直哉さんがベストと思う一品を紹介します。なぜ、それがベストなのかという理由や選ぶときのポイントを解説するので、これを読めば迷わず納得してその品物を...もっと読む

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コメント

merry666 樋口さんはフィスラーの鍋をよく使ってるイメージ。 27日前 replyretweetfavorite

gibbous_leo ▶️ ステンレス🤔 #自分用メモ 29日前 replyretweetfavorite

bgnori https://t.co/L2J2LNKycj もともと、ヨーロッパの田舎の村には、日曜日の朝のミサの前に食材を詰めた蓋付きの鋳物鍋を村のパン屋に預け、パン屋さんがそれを窯の端に置き、じっくりと蒸し煮にする習慣がありました。 29日前 replyretweetfavorite