ふたり目を育てる不安に向き合わない

中村綾花さんによる、フランスでの妊娠・出産の一部始終をお伝えするこの連載。妊娠治療に再トライし、第二子を授かることができた中村さん。一人目の出産前後に心身ともに大変な苦労をしたのに、なぜ第二子をほしいと思ったのかの理由について語ります。

第二子の出産を目前に

これまで、私のフランスでの病気治療や妊娠治療、そして妊娠してからの体験や気づきについてレポートしてきました。

実は、コロナ以前から妊娠治療に再トライを始め、第二子を授かることができ、出産を目前に控えています。

一人目の妊娠出産時にパニック発作を連発し、心身ともにズタボロになったにもかかわらず、「なぜ、ふたり目!?」という疑問は、読んでくださっている方のなかに当然浮かぶことでしょう。

今回は、私自身、そんな疑問と不安がありながらも、ふたり目を産んで育ててみたいと考えた理由や、過去のトラウマとの向き合い方などについて紹介してみようと思います。

ふたり目が欲しいと思った理由

まずは、あれだけ色々あったのに「どうしてふたり目が欲しいと思ったのか?」についてお答えします。これにははっきりとした理由と、そうではない理由があります。

はっきりと言える理由からざっと並べてみましょう。

・一人目の我が子が学校に通うようになり、世話の手から少しずつ離れて、心身ともに少し余裕が出始めた。

・出産直後は、我が子を可愛いと思える余裕は正直なかったが、少しずつ子どもの可愛らしさと、その存在の大きさ、不思議さに感動するようになった。こんな存在がもう一人いたらいいなという思い。

・一人よりも、ふたりで育つ環境のほうが、社会で生きる術を学べるんじゃないだろうか。私自身にも妹がおり、その存在がとてもありがたく、心強いと思えているから。

・子どもを育てることで、私自身の見える世界、体験、気づきが広がり、人生の発見が増えたこと。ふたり目が生まれることで、さらに気づきが広がるかもという思い。

・今になって他人の赤ちゃんを見てみると、「赤ちゃんって、こんなに可愛かったのか!」と驚き、自分自身が出産後の赤ちゃんの可愛さを余裕を持って愛でることができなかったことを惜しんでいる。

一方、言葉にしにくい理由としては、なにか腹の底から湧き出るような、とても自然な欲求として、ふたり目がほしいと感じています。

例えるなら、朝から何も食べてなくてお腹がだんだんと減ってきて、「ああ、何か食べたい」と、頭ではなく、身体で感じるような感覚です。きっと、これが本能というやつなのでしょう。

このように「ふたり目が欲しい」と思うポジティブな理由や欲求が色々とある一方で、ネガティブな疑問や不安、恐さもあるのも事実です。

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パリジャン十色

中村綾花

“花の都”と称され、雑誌やテレビでもその優雅なイメージが特集されることの多い、フランスの首都・パリ。パンやスイーツはおいしいし、ファッションは最先端だし、歴史ある建物たちも美しいし、住んでいる人もおしゃれな人ばかり……と思いきや、パリ...もっと読む

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