わかる日本書紀

恋敵は殺して解決【第25代②】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第3巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第25代、武烈天皇が即位するまでのお話。

歌垣(うたがき)の後、シビを討つ②

★前回のおはなし→「女をめぐって古代のラップバトル【第25代①】

皇太子はこのとき初めて、シビが、すでにカゲヒメと通じていたことがわかりました。
皇太子は、マトリとシビ親子が、ことごとく礼を失しているのを知って、顔を赤くして怒りました。その夜すぐ、大伴連(おおとものむらじ)・カナムラ(金村)※1の家に行き、兵を集め計画を練りました。
カナムラは、数千の兵を率いて待ち伏せし、シビを乃楽山(ならやま)※2で殺しました。
このとき、カゲヒメは後を追いかけて行って、シビがとうとう殺されてしまったのを見て、驚き恐れて気も動転し、悲しみの涙が溢れました。そうして、歌を詠みました。

石上(いすのかみ) 布留(ふる)※3を過ぎて
薦枕(こもまくら) 高橋(たかはし)※4過ぎ
物多(ものさは)に 大宅(おほやけ)※5過ぎ
春日(はるひ)の 春日(かすが)を過ぎ
妻隠(つまごも)る 小佐保(をさほ)※6を過ぎ
玉笥(たまけ)には 飯(いひ)さへ盛(も)り
玉盌(たまもひ)に 水(みづ)さへ盛(も)り
泣き沾(そほ)ち行(ゆ)くも 影媛(かげひめ)あはれ

(※訳:
布留を過ぎて 高橋を過ぎ
大宅を過ぎ 春日を過ぎ
小佐保を過ぎ
美しい器には飯まで盛り
美しい椀には水さえ盛り
泣きぬれて行くよ
カゲヒメは ああ)

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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