パスタ選びの決定版! ソースの絡みやすさや風味はこうやって決まる!

手軽に作りやすいパスタ。スーパーにはさまざまな種類のものが並んでいますが、それぞれの個性を抑えると、パスタの選び方がわかってきます。料理家の樋口直哉さんが、一押しのパスタをご紹介します!

パスタ料理はランチの味方。パスタを茹でるあいだにソースを用意すれば短時間でつくることができますし、材料費としても安価です。

今回のテーマは「パスタ」。パスタの個性を決める要素は2つ。パスタは生地を押し出して成形するのですが、そのときに使う「型の材質」と「乾燥させる温度」です。


ソースの絡みやすさや麺の風味は、こういう理由で決まる!

パスタにはマカロニのようなショートパスタから、スパゲティのようなロングパスタまで様々な種類があります。今回はロングパスタの代表である、スパゲティについて見ていきます。

うどんや中華麺は伸ばした生地をカットして麺状にしますが、パスタは生地の固まりを型で押し出して成形します。この時、昔ながらの型に使われている材質は「青銅」です。青銅は摩擦係数が大きいので、表面がざらざらになる、という特徴があります。ただ、押し出すのに時間がかかるので、生産性が落ちるという弱点がありました。

その弱点を解消するために登場したのが「フッ素樹脂加工」された型です。フッ素樹脂加工の型は摩擦が少ないので、麺の表面がなめらかになります。生産性の向上という理由もありますが、表面がなめらかになると茹でる際のデンプンの溶出量が減るので、麺の風味が残りやすく、現在では主流になりました。

型から出てきたパスタは適当な大きさに切断され、乾燥室に入れられます。この時の温度でも味わいに個性が出ます。昔ながらの50℃〜60℃の比較的低温で乾燥させると小麦本来の風味が生きた麺になるのに対して、70℃〜80℃で乾燥させるとメイラード反応が起こり、香ばしい風味がつきます。

写真上がフッ素樹脂加工+高温乾燥のパスタで、下が青銅製が+低温乾燥のものです。触ってみてもツルツルとざらざらの違いがわかりますし、色でも判断することができます。

スーパーで買える青銅製のパスタの代表が「ディチェコ」の製品です。ディチェコは比較的低温で乾燥させるので色も白っぽいのが特徴。

一方、イタリアで一番シェアがあるのが「バリラ」です。バリラはフッ素樹脂加工の押し型をはじめて導入したメーカーで、乾燥工程の温度も高いので、濃い色をしているのが特徴。この2つのメーカー。いろいろな点で対照的なので、両方を食べてみて好みの製品を使うのがいいと思います。

とはいえ、伝統主義者はディチェコのような昔ながらの青銅製で押し出したパスタを支持します。表面がざらざらしているのでソースが絡みやすいからです。そう考えるとディチェコを……と言いたくなりますが、ソースを吸って伸びやすいという弱点もあります。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
樋口さん、どれがいちばんですか?

樋口直哉

包丁、まな板、鍋、フライパン、塩や醤油などの台所に欠かせない品々について、食の博識・樋口直哉さんがベストと思う一品を紹介します。なぜ、それがベストなのかという理由や選ぶときのポイントを解説するので、これを読めば迷わず納得してその品物を...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

xyz_abc_999 バリラもディチェコも高い。ヤマヤの130円ぐらいの買ってる。安いと不味いのが多いけど、探せば美味しいのもあるよ|樋口直哉 @naoya_foodlab | 21日前 replyretweetfavorite

qmsd_ @shod0802 イタリア食材店とかで買う高いパスタはだいたいどれも美味い。普段使いは手に入りやすさでディチェコ使っちゃう。でも本当はバリラの方が好き。結論:分からん https://t.co/6Mhsg3nrYF 22日前 replyretweetfavorite

yobutabuta バリラのセレツィオーネオーロシェフおすすめしてるの良い 22日前 replyretweetfavorite

cool_shogo パスタ茹でるときの塩は要らないって料理科学的には知ってたけど、僕も入れる派w https://t.co/b9FGQoGDwW 22日前 replyretweetfavorite