天才のつくり方

第28回】ITの本質は、人間の情とかけ離れたところにある

茂木健一郎さん、北川拓也さん、それにスーパーIT高校生のTehuくんを加えたスペシャルバージョンでお送りしている、「天才のつくり方」。東大でも海外の大学でもなく、SFCに進学したいというTehuくんに、人生の先輩二人が、なぜSFCなのかを問いかけていきます。そして、「ITで身近な人を楽しませたい」というTehuくんに、茂木さんが語ったITの本質とは。

灘高でも東大神話は崩れつつある

茂木 TehuがSFCに行くならさ、いきなり教授として着任するっていうのはどう?

Tehu えっ!(笑)

茂木 だって、お前が学生として座って講義受けてるところなんて、想像できないよ。おれの感覚だと、学生っていうより、Tehuはもうfaculty(大学の教職員)って感じ。

北川 日本で、学生やる必要ないんじゃない?

Tehu いやあ、やっぱり親に「とりあえず大学は入っておきなよ」と言われているんですよね。だから、入るだけ入って、辞めたくなったら辞めればいいかな、と。

北川 とりあえず、ってのがよくないな。辞める覚悟があるなら、もう最初からやりたいことをやったらいいよ。

茂木 自分が使える時間は、1日24時間しかないんだよ。それをどう振り分けるかっていうときに、とりあえず大学に入ったり、ぼーっとレクチャールームで授業聞いてたりっていうのが、ムダな感じがする。

北川 例えば物理学を学びたい人が、レクチャーを聴くために座ってるのはいいんだよ。でも、Tehuはそういう感じでもないみたいだし、卒業する気がないなら単位だって必要ないでしょ。ほらほら、どうなの?

Tehu 北川さん、ぐいぐい来ますね(笑)。ええと、卒業する気がないわけではないですよ。あと、スーパー興味ある授業が2個くらいあるんです。メディアやデザイン関連の。

茂木 その授業、もうもぐって聴講してみたの?

Tehu もぐってはいませんが、知り合いから話を聞いておもしろそうだなと思って。あとは研究会という、少人数で実践的に進める授業があって、僕、メディアアートの研究をされている教授の研究会に入りたいんですよね。

茂木 ふーむ、そうか。受けたい授業はあるんだね。じゃあさ、世間はどう納得させるの? TehuがSFC行くっていうと、「えー?」って言われたりしない?

Tehu ああ、この前、僕は東大ではなくSFCに行きたいっていうことをウェブの記事に書いてもらったら、炎上しましたね。主に2ちゃんねるで。

北川 へえ、おもしろい。どういう意見があるの?

Tehu なんか、東大行けばいいのにとか、アメリカの大学いけばいいのにとか。僕のこと評価してくれてるのかなんなのか、わからない(笑)。無目的で東大行くより幸せ、行きたいところに行くのがいいって、書いてくれてた人もいましたけどね。

茂木 SFCの時価総額とTehuの時価総額、どっちが高いかってことでしょ。おれはTehuのが高いと思ってるけどな。

Tehu AO入試の書類で推薦文を何人かにお願いしたんですけど、そのなかに「TehuがSFCに入ると、SFCがアップグレードされる」というようなことを書いてくださった人がいて、そういう風に評価してくださるんだ、と思いました。

茂木 まあ、SFCは「ミスター・インターネット」の村井純さんもいるし、パタン・ランゲージの井庭崇くんとかすごく活躍してるし、おもしろい教員はたしかにいるけどね。でもなんか、お前が4年間学部生として教わってる、っていうのがなあ、イメージできない。

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天才のつくり方

茂木健一郎 /北川拓也

日本経済が停滞して久しい。一方で、アメリカではIT産業の新しい成功モデルがどんどん生まれている。この違いはどこにあるのか。 ここで登場するのが2人の天才。高校卒業後、8年間ハーバード大学で活動している理論物理学者・北川拓也。一方、1...もっと読む

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コメント

tommynovember7 なんかもういいわ。いつまで続く、この茶番。 4年以上前 replyretweetfavorite

yaiask 木曜まで無料。Tehuくん@tehutehuappleの進路相談編。茂木さん@kenichiromogiの考えるITの本質とは→ 4年以上前 replyretweetfavorite