わかる日本書紀

舞に乗せてさりげなく高貴な身分を暴露【第23代②】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第3巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第23代、顕宗天皇が即位するまでのお話。

ヲケとオケ、身分を明かす

清寧二年十一月、播磨国(はりまのくに)の国司(くにのみこともち)で山部連(やまべのむらじ)の先祖・伊予来目部(いよのくめべの)オダテ※1は、大嘗祭のために、中央から臨時で派遣されて、明石郡(あかしのこおり)で、自ら新嘗(にいなめ)の供え物※2をしました。

オダテは、たまたま、シジミの新築の祝いに行き合せて、夜を徹しての宴に加わりました。
そのとき、弟皇子ヲケは、兄皇子オケに言いました。
「ここに潜んでわざわいを避け、もう何年も経ちました。名を明らかにして貴い身分を示すのは、今宵をおいて※3他にありません」
オケは心を痛めて、
「自ら身分を明らかにして殺されるのと、身の安全を保って災難を免れるのと、どちらがいいのだろう」
と嘆きました。ヲケは、
「吾らは履中(りちゅう)天皇の孫なのです。それなのに、苦しんで人に仕え、牛馬を飼っています。名を明らかにして殺されたとしても、よいではありませんか」
と言うと、オケと抱き合って泣きました。

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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karayan13z 他人の家の「使用人」って完全に「臣籍」ですわな 歴史と伝統に基づくなら旧宮家の皇籍復帰がダメな理由はまったくない #皇位継承 #旧宮家の皇籍復帰 https://t.co/clgEQLRjLa 5ヶ月前 replyretweetfavorite