4.今日の作業時間を押さえる
さあ、最後の仕上げです。
わたしはおもむろにChromeを立ち上げ、毎朝自分のGoogleカレンダーを見つめます。すでに入っている毎日の朝会、定例の会議、連絡をもらっていたあの人とランチ。わたしたちの予定には「先約」たちがひしめき合っています。
わたしはふと「それ以外」の、自分が今日好きに使っていい時間に目を落とします。紛れもないわたしだけの、わたしのための時間です。すでに洗い出した今日のタスクを上から順に眺め、順番にカレンダーの隙間に作業時間を「予定」としてカレンダーに入れていきます。基本は人の集中力の限界である30分〜1・5時間単位がおすすめです。
びっちりと一日が埋まったらあとはシンプル、朝からフル稼働を始めます。
カレンダーに従って作業を進め、親タスクを終わらせることを目標としてせっせと子タスクを潰していきます。夕方ぐらいになったら全体の進捗を確認し、今日中にすべて終わるかを見直します。厳しそうだったらタスクを見直し、全体の優先度やボリュームの変更がなかったかを再確認します。残るタスクがあれば、ポイポイと明日以降にタスクをずらします。
仕事を終え、家に帰ってやるタスクがあれば同様にタスクを行います。寝る前までにはすべてのタスクをこなし終え、すべてにチェックを付けていることを確認し、ゆったりとベッドに入ります。人は寝るときにやり残したことや「明日何するんだっけ」とモヤモヤと回顧録を見直するようにしながら眠りに入ることが多いですが、タスク管理をしているとその徒労からスッキリ解放されるようになります。そして「今日のやることはもうない」と実感しながら落ち着いて目を瞑(つぶ)る、この気持ちよさを皆さんも是非味わってみてほしいです。
カレンダーを埋める重要性
リストがあれば、カレンダーまでやらなくても管理できるのでは?
そういった声が聞こえてきそうですが、これは明確にノーと言えます。なぜなら一日というのは、わたしたちが想像しているよりもはるかに難解なパズルだからです。
一日の中ではまとまった作業時間だけでなく会議の隙間時間、ちょっとしたコーヒーブレイク、ランチの予定。これらが何度も偶発的に繰り返される中、毎日最適な「今やるべきこと」を導き出すのはあまりにも困難で、とても頭を使います。それにふわふわと身を任せ、思いついた順にタスクをバラバラとやっていくのではまずタイムオーバーから逃れられません。
またカレンダーで時間を押さえるテクニックの大きなメリットとして、朝の仕事の配分をカジュアルに見積もることができる点が挙げられます。実際にカレンダーに作業時間を入力していくと「あれ、思ったより今日は余裕がないな」と客観的にタスク過剰に気付くことができます。これによって気概をもって当日のタスクを積んだものの、合間に会議がたくさん入っていたことを忘れて予定の半分も終わらないという残念な事故が未然に防げます。
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