トンデモとトンデモ以外を分けるものとは何か?

今回の相談者は、エビデンスが曖昧な民間医療や健康法を周りに勧めているという方。幡野広志さんも、ガンを公表して以降、勧められることも少なくないのだとか。相談者の悩みに、幡野さんはどのように応えるのでしょうか?
無料公開中の信田さよ子さんとの対談とあわせてお読みください。

※幡野広志さんへ相談を募集しています。専用フォーム(匿名可)からご応募ください。

こんにちは
自分も写真をやっていて、幡野さんの写真が好きで、失礼ながら最初、
通りすがりでブログを見つけた時(確か狩猟の時の写真でした)この人すごいいい写真とるなぁ、写真家になったらいいのになんて思っていたら、写真家さんでした。

私の悩みというのは、幡野さんもたまに書かれていて、かなり経験されたかもしれませんが、いわゆる"トンデモ"を勧めたことのある側であるという事です。 自分で試して効果があったものや理解したものではあるので、自分自身もちろん誰かに勧める以上トンデモとは思っていませんし、
それをやっていない人を否定したり強制したりはしませんが
情報・選択肢の一つとして、知って欲しいなと思う心境で勧めました。

幡野さんの記事などを見ていると、やはり、何かそういった自然治療のようなものを勧められるのは、とても嫌な気持ちになるのかな?と思いました。

お節介でも、自分は知れたら嬉しい、知ってよかったと思うし、いろんな本を読むのが好きなので、 反対であったとしても知らないより知って、あとはトンデモであれ好きに判断してくれたらいいんですが、
知らない・読まないままにトンデモと言われるのは悲しく、、、
具体的な出来事があったわけではありませんが、
自分が信じているものは側から見てトンデモと言われるものなんだろうか、、、それを勧めてしまっているんだろうか、、、?と悩みます。
どれがトンデモで、どれがトンデモでないのかの境もわからなくなりました。。
具体的な境界線ってないとは思いますが、それだけに、トンデモ本人は、徐々に徐々に理解したつもりで深いところに行っている気もします。
私自身、最近読んだ本で面白いなぁと思った著者の名前を検索していたら、あいつはトンデモだ!とか、それの信者の毒親たちなんて記事も多く見つけてしまい。。
自分自身いろんな本を読むうちに徐々に、怪しいところまで来てしまっているのかなぁと思ったり、、、
幡野さんの中でのトンデモとそうじゃないものの違いはありますか?
また、そういう自然療法的なものを勧められるのは気分が悪いでしょうか?

(笹 31歳 女性)

「幡野さんって写真も上手いですよね」と、たまに言われるんですよ。本業ですよとおもいながらも、写真家という情報がなく先入観無しで写真がいいって感じてくれたわけですから、ぼくとしては褒め言葉なんです。全然失礼じゃないですよ、ありがとうございます。

どう控えめに言っても上から目線になってしまうので、あえて上から目線で言いますけど、あなた見る目がありますよ。写真の見る目がある人は、いい写真の着地点が見えているので、あとはそこを目指せばいいだけです。写真をどんどん撮ってください。失敗したら、失敗した写真をよく見て、次につなげてください。そうやって上手くなります。

ぼくは病気になってからちょくちょく入院するんですが、その度に息子の写真を病室に飾っています。馴染みの看護師さんはぼくの職業を知っているけど、病室に毎朝きてくれる清掃のおばちゃんはそんなこと知らないから、「あら、写真上手ねぇー。私も写真好きなのよ」って言ってくるんですよ。

そこで「本業なんですよ」は無粋ですよね。「さいきん趣味ではじめたんです」とウソをついて、おばちゃんと毎朝写真の話をしたのが、入院生活の中での良かった思い出の一つなんです。

そんな入院生活で一番大きな思い出があります。とても大きな出来事でした。ぼくはガンなんですけど、胸骨に腫瘍がベロリンチョって巻きついていたんです。ベロリンチョの腫瘍が骨を溶かしちゃうから、もうね、めちゃくちゃ痛いんですよ。足の小指をぶつけた時の痛みが常にある感じです。

どうやら様子がおかしいとなって、「生検」というものを受けました。太い注射器みたいなやつを背中からプスって刺して腫瘍の一部を吸い取って、良性なのか悪性なのか検査をして、確定診断をするんです。こんだけ痛いんだから、調べなくてもヤンチャな悪性だろうっておもうけど、治療するには必要なことなんです。

ベロリンチョしている腫瘍の厚みは10ミリぐらい、注射器の針は4ミリぐらい。それを背中からズブズブやるのって難しそうじゃないですか。ぼくがうっかりくしゃみをして心臓に刺さったら大変だし、医師がうっかりくしゃみをして心臓に刺さっても大変だし。

だから生検の時は、針を刺してCTで確認しながら腫瘍まで進めるんです。その場には医療者が10人ぐらいいたんですけど、みんな防護ベストを着用していました。CTって放射線をだすから被曝対策をするんですね。

ぼくは病人だからいいですよ、ぼくには必要なことですから。でもそこにいた看護師さんはみんな若いし、研修医らしき人もいたし、担当した医師だってぼくとそんなに変わらない年齢です。

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幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。

幡野広志

写真家・幡野広志さんは、2017年に多発性骨髄腫という血液のガンを発症し、医師からあと3年の余命を宣告されました。その話を書いたブログは大きな反響を呼び、たくさんの応援の声が集まりました。想定外だったのは、なぜか一緒に人生相談もたくさ...もっと読む

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yastatham2 コロナに関しても無責任に自論展開する人多いよね https://t.co/fhlM9BGMi8 https://t.co/oarEvNnRvs 8日前 replyretweetfavorite

myamadakg やってしまいがち。 8日前 replyretweetfavorite

yaso_kazunori 情熱と善意は正しさや良い結果とは無関係というお話 8日前 replyretweetfavorite

manabus444 これは涙堪えるの大変な案件 8日前 replyretweetfavorite