3Dプリンタが雇用に与える影響とは? IT化の波【第12回】

今回は3Dプリンタの普及が雇用に与える影響について考えてみましょう。雇用は減るのか、増えるのか? 普及後はどのようなスキルが必要となるのか? そういったことを考えてみましょう。

 2話前に掲載した「3Dプリンタがもたらす消費者への「ご利益」とは?」という記事の中で、3Dプリンタを使った歯科治療を紹介しました。歯の詰め物などの歯科技工物が、3Dプリンタで作れるというお話です。この技術、日本では思ったほど普及が進んでいません。いったい何故なんでしょうか?

 現在、日本国内にある歯科技工所の数は約1万9千と言われています。その90パーセント以上が1人、または数人で運営される小規模の個人事業なのです。そのため、大掛かりな設備投資や最新技術の導入はなかなかできないのです。

 一方、3Dプリンタの発達に伴い、タイや中国に最新の設備を備えた大規模技工所が立上がってきました。スキャンしたデータは歯科医院からネットを経由して、海外の技工所へ瞬時に送られます。日本の技工所だったら技工士が一人で行う7、8種類の作業が完全分業化されており、技工所というよりも「技工物工場」といった様相を呈しているのです。出来上がった技工物は、数日以内に宅配便で日本に発送されます。

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IT時代の未来〜それはユートピアかディストピアか?

松井博

現在、IT革命によって世の中の仕組みが急速に変わりつつあります。産業、政治、就労、コミュニケーション…… 影響を受けない分野はありません。未来はどうなっていくのか、こうした時代が私たちにどんな選択を迫ってくるのか、元アップル管理職の松...もっと読む

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Singulith 「国内にある歯科技工所の数は約1万9千と言われています。その90パーセント以上が1人、または数人 〜タイや中国に最新の設備を備えた大規模技工所が立上がってきました。〜出来上がった技工物は、数日以内に宅配便で日本に発送されます。」 https://t.co/uXTu3cLnp1 4年以上前 replyretweetfavorite

ko_kishi 次回からの「教育編」も期待!♪>>3Dプリンタが雇用に与える影響とは? IT化の波【第10回】| 5年弱前 replyretweetfavorite

ko_kishi "結局のところ「感性」や「創造力」といった、アーティスト的な要素がこれからもっと重要視されていくようになっていくのではないかと思います。" 3Dプリンタが雇用に与える影響とは?|松井博|cakes http://t.co/RbG5cXWlJM 5年弱前 replyretweetfavorite

ko_kishi "仕事の質は大きく変わっていくでしょう。ある意味、大量生産以前の、家庭内手工業の時代に回帰すると言ってもいいのかもしれません。" 3Dプリンタが雇用に与える影響とは?|松井博|cakes http://t.co/RbG5cXWlJM 5年弱前 replyretweetfavorite