恋人との連絡はLINEなどで取り合うことが多いですよね。でも、文字だけのやりとりって、それなりに難易度が高いと僕は思うんです。
LINEをしていて、たまに「機嫌が悪いのかな?」って思うこと、ありませんか。
「うん! わかった!」みたいなノリで話していたのに、急に「はい」とだけ返ってきたりとか、スタンプをたくさん使っていたのが絵文字すらない文章だけ送られてきたりとか。
送っている側からしたら、「ちょっと疲れてた」とか「他にやることがあって手が離せなかった」という事情があっただけかもしれません。
でも、受け取る側はややもすると「何か嫌われるようなことしたかな」と不安になりますよね。「不機嫌の理由を聞いたら、余計に気を悪くしちゃうかも……」とまで考えてしまうかもしれません。
結果的にお互いのコミュニケーションが不十分になって、関係がなんとなくうまくいかない。こんなコミュニケーションロスを経験したこと、あるのではないでしょうか。今回は、この溝を埋められる一つの方法をお話しします。
ボトルワインを断ったお客様にお水をお持ちした理由
ある日の常連のお客様のこと。
いつもボトルワインを頼む方なので、その日もボトルでのご説明をしようと思ってテーブルに入りました。しかしその日、僕が話し始めると、「今日はグラスでいいよ」とおっしゃるのです。
普通であれば「かしこまりました」だけで終わると思います。しかし、僕は生来のビビリ症なので、それを聞いて「何か悪いこと言ったかな」と不安になってしまったんです。
不安になるからこそ、いろいろなケースを考えます。
今日のお連れ様との関係性として、いつもはたくさん飲むことを知られたくないのかもしれない。この後予定があって、あまり酔うわけにはいかないのかもしれない。単に体調があまりよくないのかもしれない。
そんなふうにお客様の状況を想像し続けるわけです。
ただ、それを想像しているだけでは、お客様に満足いただくサービスを提供することはできませんし、自分の不安も解消されません。そこで僕は、注文されたグラスワインをただ出すだけではなく、お水を一緒に用意することにしました。
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