なによりも守るべきは心の健康

別れた恋人について悩む今回の相談者。自身の病気を負い目に感じる彼女に、幡野広志さんはどう答えるのでしょうか?

※幡野広志さんへ相談を募集しています。専用フォーム(匿名可)からご応募ください。


幡野さんこんばんは。

長文になりますが読んでいただきご回答いただければ幸いです。 彼氏に「疲れた」と言われました。
彼とは一年2ヶ月付き合い、半年ほど同棲していてお互い23歳です。
彼は東京に上京していて彼の一人暮らしの家で同棲しています。
私は専門学校卒業後仕事をしていますが、彼は一年留年していたこともあり今は大学3年生です。

私は転職した仕事先の上司や仕事内容が合わず、うつ病になりました。
一月でうつ病と診断されてから2ヶ月目になります。
仕事は傷病休暇で休んでいます。

夜になると不安になり泣いてしまう私をいつも彼氏は支えてくれました。
そんな優しさに助けられながらも申し訳なく思いいつも「ありがとう」「ごめんね」と伝えていました。
彼氏は「大丈夫だよ、一緒に頑張ろうね!」と言ってくれますが
鬱は人にうつりやすいと聞いたので、「苦しくなったり疲れたらちゃんと嘘つかないで私に言ってね」と言っていました。

明るい時間は少し気分がいいので
家事をしたり、料理を作ったり、散歩に行ったり自分にできることをしました。

先日彼のケータイでYouTubeを見ていたら出会い系アプリの通知で「写真を登録しましょう!」と来ていて
やってるのか聞いたところ、
「母とテレビ電話した時に『なんか元気ない?』と聞かれて『今彼女が大変で、、』と話したら、『あんたにできることは何もないよ。まだ若いんだからその人だけじゃないんだよ』って言われて
マッチングアプリ登録して新しい人探そうと思ったんだけど
でも、新しく探す気にもなれないし、俺最低だって思ってすぐ消した。友達にも『彼女が大変で』と相談したら、その友達の元カノも『精神疾患持ってるから大変だよー』と言われて
なんだか疲れてしまった」と言われました。

出会い系アプリの通知を見たとき、うつ病の彼女より普通の人の方がいいよなと、ショックでしたが「あ、そうだよね」と素直に思いました。

彼に、「元気なときの◯◯が好きだったんだなって気付いた、今も好きだし愛してるけど疲れた」
と言われたので、
「今すぐ治って元気になることは出来ないし、別れよう」と言いました。
「本当にそれでいいの?」と聞かれたので
「じゃあどうしたいの?」と聞いたら
「別れたくはない、そばに居て欲しい。誰でも人は疲れることがある。泣いてても助けなくていい?そしたら疲れないわ」と言われました。
その言葉が一番ショックで、この人とは結婚はできないな。と思い別れることにしました。

でも正直、「わたしがうつ病になっていなかったらもっと長く付き合えてたのに」と心が苦しくなります。
彼も私のことがまだ好きでいてくれてるから、「連絡するね」とか「ご飯誘うね」とか
「復縁するカップルなんてたくさんいるよ、俺はしたいよ」とそんな事を言ってくれます。

彼と別れたのは正解ではなかったのかと考えます。
でも、疲れたという彼にこれ以上負担をかけるわけにもいかないと考えがぐるぐるします。

私はどうしたらよかったのでしょうか。
長くなってしまい申し訳ございません。ここまで読んでいただきありがとうございました。

(◯◯ 23歳 女性)

※相談文の内容を一部修正しております。

子育てをしていると想像しちゃうんだけど、将来自分の子どもが会社や上司のせいでうつ病になってしまったら、めちゃくちゃ理不尽に感じるとおもうんですよね。子どもが成人するまでに、ひと財産といえるぐらいの費用もかかるし、かなりの歳月もかかるわけですよ。

それを短い時間と安い給与で、ブラック企業やパワハラ君たちにうつ病にされたらたまったもんじゃないんですよ。それまでにかかった時間とお金、それとその先の健康でいられる時間や稼ぐお金のことを考えたら、そこから逃げた方がコスパがいい。コスパ視点だけで見ても、ブラック企業やパワハラって良くないよね。

ちょっと話はずれるけど、10年以上前に、ぼくは女性ファッション誌で撮影している女性の写真家のアシスタントをしていたんです。写真業界って、アシスタント時代は、パワハラをうけまくるんですよ。

ぼくはその写真家から毎日のように、些細なミスで長時間の説教を受ける、車を運転していようが関係なく怒鳴られる、休日にも電話で怒鳴られる、水を飲んだだけでも怒鳴られるような状況だったんですよ。

プライベートもすべて我に捧げよ、でもお金は交通費だけしか払わないよってタイプで、これ以上この人と一緒にいたら精神がおかしくなるっておもったので、早朝の電車で撮影現場に向かってる途中でバックれたんです。電車で終点まで行ってそのまま折り返して、電話の着信がすごかったけど、バーカっておもいながら朝マックを食べて帰りました。

その写真家はきっとぼくのことなんか忘れているとおもうんですけど、そのときのエピソードを、パワハラって最悪だよね、っていう意味にコラムで書いたら、その写真家がSNSで「わたしも同業者だからわかるー」ってコメントでシェアしていたんですよ。

オメーが毎日やってたことだよ、っておもいながらも、あぁこれがパワハラ君の心理なんだなっておもいました。つまりホラー&スリラーなほど自覚がないんですよ。そんな人に健康を潰されちゃうのって本当に人生がもったいないよね。嫌な人と一緒にいるだけで、疲れるんですよ。

だから傷病休暇をもらって仕事を休んで上司と離れたのは正解ですよ。コスパのいい選択をしています。ここで無理して働き続けたり、仕事を辞めたりしてしまうと損失が増えるわけですよ。いっぱい休みましょう、復帰が難しければ仕事を辞めて、失業保険を受給しながら仕事を探しましょう。

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幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。

幡野広志

写真家・幡野広志さんは、2017年に多発性骨髄腫という血液のガンを発症し、医師からあと3年の余命を宣告されました。その話を書いたブログは大きな反響を呼び、たくさんの応援の声が集まりました。想定外だったのは、なぜか一緒に人生相談もたくさ...もっと読む

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コメント

mariragorimanga 毎回、真理をついた回答でかつ読みやすい。凄い御人だなあ…どうか世の中の… https://t.co/VsgVinm6zD 6ヶ月前 replyretweetfavorite

ICHISEIBUTSU この相談者さん、その心理状態でちゃんと別れられたのすごいなぁ。 https://t.co/NsL4ZSmwYK 6ヶ月前 replyretweetfavorite

801_CHAN 理解のある彼クンがどうとか、マジクソだなって思ってる鬱マンと暮らしてる人間、今これ読んでる。 6ヶ月前 replyretweetfavorite

InfoNursery1 #保育 #こども #知育 2021年02月08日 07時01分 6ヶ月前 replyretweetfavorite