わかる日本書紀

雄略天皇の遺言【第21代最終章】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第3巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第21代、雄略天皇の御代のお話、最終章。

雄略天皇の遺した言葉

雄略二十三年七月一日、雄略天皇は、病気になりました。
賞罰や租税は、事の大小にかかわらず、皇太子に委任しました。
八月七日、天皇の病はますます重くなり、臣下たちに別れの言葉を告げ、握手して涙を流し、大殿で亡くなりました。

そのとき、大伴大連ムロヤ(室屋)と、東漢(やまとのあや)のツカ(掬直)※1に詔して、こう言い遺しました。
「今まさに、天下は、一つの家のように平穏で、民のかまどの煙も、遠くまで立ち上っている。
民は平安で、四方の夷(えびす)※2も従っている。これも、天が日本を安らかにと、願っているからである。
小心の自分を励まして、日々慎んできたのは、民のためだった。臣、連、伴造は毎日、朝廷に参上し、国司、郡司は随時参上している。
真心を尽くし、慇懃に、訓戒を述べずにはいられない。
義においては君臣でも、情においては父子でもある。
どうか臣、連の智力と内外の歓心によって、広く天下を治め、永く安楽に保ってほしいと思う。

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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