「1000円の弁当で会食と言われても」
緊急事態宣言が出てもなかなか人の動きが減らないのは、それをお願いするほうがいつも通りに自由気ままに振る舞おうとするからである。教壇で「おい、学校にお菓子を持ち込むな!」と怒鳴っている先生が、ポテチを食べながら、ベタついた手をウエットティッシュで拭き取っているのだ。それを見た生徒は、学校にお菓子を持ち込んでいい合図と受け取るだろう。
それでも会食したがる政治家があまりにも多い。さほど報道されなかったが、1月5日、宇都宮市議会の自民党会派所属議員20名が議員控室で会食をし、そのうちの1名が新型コロナウイルスに感染した。参加した市議の1人が「食べたのは1000円の弁当。それで『会食』と言われても……」(1月15日・毎日新聞)と語ったそうで、そうか、まだそういう角度の言い訳が残っていたかと、感心さえしてしまう。わずかな時間でした、キチンと距離をとっていました、との言い訳を耳にしてきたが、「1000円の弁当で会食と言われても」は新しい。だって、5800円の弁当じゃないんだぜ、という頭があるのだとしたら、そのボーダーラインを聞きたい。いくらからの弁当が会食に該当するのだろう。
中高年男性ばかり
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。