フェル先生の連載が早く読みたいです。
「フェル先生のさわやか人生相談」が読めなくなって、早、1か月半になろうとしています。そろそろ、禁断症状が出てきて苦しくなってきています。どうしたらよいのでしょうか?
(54歳、男性、会社員、じむち)
A.ああ。もう人生相談を書かなくなってから一月半も経つんですね。当欄を楽しみにして下さっていた読者の皆様。大変申し訳ございません。じむちさんだけでなく、多くの方から質問を頂いているのですが、当「フェル先生のさわやか人生相談」は、ここでいったん終了いたします。
cakesの創刊とともにスタートしたのですから、私としても非常に思い入れの強い連載です。古い原稿を掘り返してみると、スタートしたのは2012年の9月とありました。実に9年も続けてきたことになります。いや、よく続いたものです。
長く続けてきて、それなりのご支持も頂いていた。毎回記事のランキングが出るのですから、書き手としてこれほどやり甲斐のある仕事はありません。何より画期的だったのが、読まれた数に比例して、著者収入が増えるという点です。
普通の雑誌って、原稿料が均一なんですよ。無論著者の知名度や貢献度によって、多少の“色”が付くケースもありますが、基本的に原稿料は均一料金。人気連載も読み飛ばされるクソ記事も、お足は一緒です。ところがcakesはそこが根本から違う。読まれたら読まれた分だけ気前良く分け前を下さる。有り体に言えばすごく儲かる訳です。
ですから止める理由など一つも無い。ですがここで終了です。なぜか。
そう。みなさまご賢察の通り、中止の背景には一連のcakes炎上騒動があります。ここで事例を挙げて過去を蒸し返すようなことはしませんが、昨年の秋頃からcakesの連載記事が、連続して炎上するという事件が発生した。
厳戒態勢となった編集部が考えることは知れ切っています。「次はフェルさん、あなたの番です」ということです。「歯に衣着せぬ」スタイルの回答が、当欄の魅力であった筈なのですが、それが許されなくなった。何しろ「複数いる愛人の一人にフラれてしまいました」なるお悩みに、「ざまあ(笑)」と回答するような連載ですからね。
連載を続けて行くには、回答のスタイルを大きく変えて、当たり障りの無い内容にして行くしかありません。しかしそれでは「さわやか人生相談」というparadoxicalなタイトルが意味を成さなくなってしまう。誰も私に本当のさわやかさなど求めていないでしょう。シニカルこそが当欄の存在意義であるのですから。
長々と言い訳を書きましたが、ここしばらく執筆をサボっていたのは、こうした背景が有ったからです。で、今後の事なのですが、「フェル先生のさわやか人生相談」は、noteへ引っ越しします。引越し先はこちらです。
え? どちらも同じ会社が運営しているのに、なぜnoteは良くてcakesじゃダメなのか?ですって? そりゃみなさんアレですよ。大人の事情ってヤツですよ。その理由をcakesで書くわけには行かないんですよ。noteではチクチク書くかも知れませんが、喧嘩別れしたわけではないのでご安心を(笑)。
古巣を捨てて新天地へ向かうのですから、今までと同じ内容じゃツマラナイ。同じスタンスで皆様のお悩みにバシバシ回答しつつ、読者諸兄とのコミュニケーションをより深めて行く枠組を作って行く所存であります。どうぞご期待下さい。
ということで、これからよろしくお願いします。 ご質問頂いたじむちさん。noteでお会いしましょう。
フェル先生のお言葉
ランド・ローバーのディフェンダーでスノードライブに出かけました。とても楽しかったです。みなさまお悩みのところ、本当に申し訳ございません。
「週刊フェル」創刊のお知らせ
「フェル先生のさわやか人生相談」は今後、noteの定期購読マガジン「週刊フェル」内でお読みいただけます。「週刊フェル」では人生相談のほか、フェル先生の色懺悔や清廉潔白な日常など、様々なコンテンツを更新予定です。ぜひご登録ください。
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9年の長きにわたるcakesでのご愛読、ありがとうございました。