ドッキリ番組での応対が賞賛される風潮

今回の「ワダアキ考」はドッキリ番組の受け取り方について。先日、『人間観察バラエティ モニタリング』に出演した上白石萌音の反応がネットニュースの記事になりました。テレビの中の芸能人が振る舞いによって称賛されたり、あるいは炎上したりすることについて、武田砂鉄さんが考察します。

「『逃走中』リタイアしただけで炎上する時代やぞ」

昨年の『M-1グランプリ』、ニューヨークによる、「こんくらいでごちゃごちゃ言ってくるやついねぇよ」「このご時世、なめんなよ。『逃走中』リタイアしただけで炎上する時代やぞ」というやりとりが、やたらと頭に残っている。『逃走中』は、簡略化して言えば壮大な鬼ごっこのような番組で、逃げれば逃げるほど賞金が加算されていく仕組みとなっており、途中でリタイアを表明すれば、その時間までに積み上がった賞金を得ることもできる。捕まっている仲間を助けに行くなど、より勇敢な判断もできるようになっているので、それをしなかった芸能人に対し、SNSで批判が殺到する。

これまでドランクドラゴンの鈴木拓や、E-girlsに在籍していたAmiらがリタイア(番組では「自首」と呼ぶ)で賞金を得たが、そこに向けて真剣に怒れる人がいる、というのは驚きの事実である。「テレビで放送される鬼ごっこで、途中でリタイアしても賞金が出るルール」という、ものすごく特異な環境に対して、マジに怒る人がいる。テレビの中の判断に、私たち(視聴者)の常識を求めていく感じ、これは一体なんなのか。

もし『フレンドパーク』が毎週続いていたら

最近は特番で時たま放送されるだけになってしまったが、『関口宏の東京フレンドパークII』では、出演した芸能人が欲しいものを並べ、ダーツで当たったものをもらえるコーナーがあった。芸能人Aの投じたダーツが、芸能人Bが欲しいものに当たると、そのAが「Bさんに譲りますよ!」と言い、「ホントに? いいの?」とBが喜ぶくだりを頻繁に見かけた。たまに「でも欲しいからもらっちゃおう!」とAが言い張る場合もあり、そこから広がるAとBの小競り合いも、お馴染みの光景だった。

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2020-10-22

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ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜

武田砂鉄

365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

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コメント

kawac "『逃走中』リタイアしただけで炎上する時代やぞ" - 3日前 replyretweetfavorite

lutetium1st 芸能人大変だな 3日前 replyretweetfavorite