人の心を動かすストーリーの作り方

見る人に興味をもってもらい、感動を生み出すストーリーの作り方を紹介するこの連載。最終回となる今回は、実際にストーリーを作っていく際の手順を紹介していきます!

いよいよ最終章となりました。この章では、こうやれば誰でもストーリーが作れるという方法をご紹介したいと思います。これまで書いたことの繰り返しもありますが、復習も兼ねて読んでいただけたらと思います。

ちなみにここでストーリーと書いたのは、映画やドラマのシナリオでも、小説、漫画、ゲームでもなんでもかまいません。また、自分のことを書いたノンフィクションや自伝なども同様です。セリフの書き方など細かいところまでは言及せず、プロットやあらすじなど、あくまで大もとのストーリーの完成をまずは目指したいと思います。


ストーリーの基本設定を考える

1.大まかな話の方向性を決める

まずは、こんなストーリーが作りたいというのをイメージして、書き出してみましょう。その際に、主体+目的の形で書くことがポイントです。

例)○○な主人公が○○する話

2.物語のパターンを決める

第2章で物語のパターンを3つ紹介しました。

A:主体+目的
B:主体+客体の目的
C:主体+障害

このうち、どのパターンで構成するかを考えます。自分が書きやすいと思うものでかまいませんが、障害を作るほうが比較的難易度が低いので、迷ったら「C:主体+障害」をお薦めします。

3.主体のキャラクターを決める

以下の外的要素、内的要素から、キャラクターの特徴として浮かぶものを書き出していきます。

外的要素:ルックス、体格、所有物、家族構成、職業、周りからの評価など
内的要素:価値観、知性の偏りなど

ポイントは、第4章で説明したとおり、外的要素より内的要素を大切にすること。お薦めはキャラクターが本当に求めていることは何か? 本当に恐れていることは何か? の2点を書くことです。

その次は長所、短所を考えていきます。どちらかひとつでもかまいません。長所はそれが花開くのを期待したくなること、短所はそれが克服されるのを期待したくなることを書くのがいいでしょう。

4.主体の目的と障害を決める

目的は、簡単に叶えられるものではない、でもそれが叶うところを見たいと思えるものにすることがポイントです。第2章で書いたように、私は「切実であればあるほどいい」という言い方でアドバイスしています。

目的の難易度は、なんとかギリギリ叶えられそうなものがお薦めです。奇跡が起きて目的が叶うようなストーリーでもよければ、それくらい高い目的を考えるのがいいと思います。障害も同様で、簡単に乗り越えられそうなものではなく、ギリギリ乗り越えられそうなものにしましょう。

5.CQ(セントラル・クエスチョン)が心をつかむものかどうかチェックする

CQは「はたして主体は目的を達成できるでしょうか?」で表されるものです。物語のパターンごとに、下記のように言い方が変わります。

A:主体+目的:はたして主体は目的を達成できるでしょうか?
B:主体+客体の目的:はたして主体は客体の目的を達成できるでしょうか?
C:主体+障害:はたして主体は障害を乗り越えられるでしょうか?

ここに、先ほど決めた主体のキャラクター、主体の目的と障害を当てはめて、見たいと思えるCQを作っていきましょう。多少文章が長くなってもかまいませんが、できるだけコンパクトにするのが望ましいです。

自分なりに自信を持っておもしろいと思えたら、今度はそれを誰か家族や友人に見てもらうといいかもしれません。メッセージで送っておもしろそうかを聞くのです。

もしそれであんまりおもしろくなさそうと言われたら、主体のキャラクター、主体の目的と障害のどこをどう変えるとおもしろくなりそうかを考えましょう。目的や障害が小さくてあまり興味がもてないと言われることがほとんどなので、達成する目的をもっと大きなものにして、それができたらすごいよね!と思えるようなものに改善してあげるのがいいと思います。


ストーリーの構成を考える

ここまでは物語の基本設定を作ってきましたが、いよいよ構成を作ります。

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人の心を動かすストーリーの作りかた入門

たちばな やすひと

誰もが発信する時代に、どうやって自分の作品に興味をもってもらい、見る人の心を動かすことができるのでしょうか? 人はどんなストーリーに惹きつけられ、どういう時に感動するのでしょうか? Netflix『全裸監督』はじめ、数々の映画・ドラマ...もっと読む

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sabochin ためになった 約1ヶ月前 replyretweetfavorite