好きなことで生きていく」は良くても「好きなことで生きていこう」は強者の目線

2020年最後の「幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。」はYouTuberの方からの相談。なかなか行動を起こさない恋人にヤキモキする彼女に、幡野広志さんはどう応えるのでしょうか。
というわけで2020年もありがとうございました。みなさまも良いお年をお迎えください。

※幡野広志さんへ相談を募集しています。専用フォーム(匿名可)からご応募ください。

YouTuberです。登録者数は15万人ぐらいですが、一応食べていけるだけの収入はあり、いわゆる「好きなことで生きてい」ける状態にあります。
最近付き合い始めた彼氏がいるんですが、彼に自信を持たせるにはどうすればいいかが今回の相談です。
彼は外国人で日本で就職もしていて会社員なのですが、常々独立したいと考えており、そのための準備もしているようです。私と知り合ったことで彼自身もなにかYouTubeでやりたい、とやる気に火が点いたようなのですが、数日後には不安を漏らしたり、ごねたりと、なかなか始める様子がありません。
こう言う時恋人として、なんとか励ましたり、「あなたはそのままでいい」だとかの言葉をかけたりするものなのでしょうが、私自身なんでも思いついたことを行動に移し続けることで結果を出してきて、その結果今の自信につながったので、正直月並みな励ましの言葉では彼の現状も変わらないし、自信もつくはずがないと思っています。彼のやや完璧主義な性格と、私がある程度フォロワーのいる立場であることでなかなか私には相談しにくいと言うか、恥ずかしがって撮った動画なども観せてくれようとしません。私も登録者が少なかった時、これから成功するかなんてわからなかった時は誰にもYouTubeに動画を投稿していることは言えなかったですし、怖気づく気持ちはわかるんですが、それでもやっぱり行動にうつさないと何も変わらない。そのことを彼に実感してもらいたいと思っています。
もちろんここまで書いたようなことは彼にも直接伝えています。彼はラップが好きで、ラップをYouTubeでやりたい!と言うので「いいじゃん!」と反応して盛り上がっても次会うときには「でもな...」と弱気になったりします。「最初の10本ぐらいはどうせ誰も観ないんだから、公開日記のつもりでとりあえず何か出してみたら?」であるとか、「フォロワーが増えるのってどれくらい時間かかるかわからないし、フォロワー増えたら増えたで常に何か出し続けないといけないんだから、誰が観てなくても自分が楽しんで続けられるものならやってみなよ」と、自分ではかなり建設的と思えるアドバイスをしているんですが、やはりすぐに行動に、とはいかなさそうです。
まだ付き合い始めて間もないですが、意見が合わない時もお互い冷静に話し合えるので、今後もじっくりと関係を深めていきたい相手です。
幡野さんだったら、どんな言葉をかけますか?




(匿名 女性)

15万人も登録者がいて、YouTuberで生活ができているってめちゃくちゃすごいじゃないですか。YouTuberってすごいですよね、尊敬します。尊敬というか感謝しています。ぼくも息子と一緒にYouTubeをよくみます。YouTubeがなかったら子育てできてないんじゃないかな。YouTuberは保育園の先生とおなじく、第二の保護者だとぼくはおもっています。

子どもに興味や関心の幅を広げるだけでなく、教育にもとても役立っています。YouTuberの何がいいかって、まさに好きなことをしてお金を稼ぐってことを体現していて、しかもたのしそうにお金を稼いでいるってところですよ。大人がたのしく働くのを子どもに見せてくれるなんて最高じゃないですか。

YouTuberって、技術が進歩したことでうまれた、あたらしい生き方の一つですよね。お金の稼ぎ方はひとつじゃなく、時代によって変化するってことを子どもに教えることができます。好きなことで生きていくって、なんだかすごくハードルが高いようにおもわれがちですけど、YouTuberはそのハードルを下げてくれているようにおもうんです。

もちろんぼくも大人なので、YouTuberが楽して稼いでいるなんておもわないですよ。苦労もあるんだろうけど、苦労をみせずに楽しくやることで、子どもたちの夢のハードルを下げてくれているとおもうんです。だから感謝しています。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

本連載の書籍化第二弾です。

この連載について

初回を読む
幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。

幡野広志

写真家・幡野広志さんは、2017年に多発性骨髄腫という血液のガンを発症し、医師からあと3年の余命を宣告されました。その話を書いたブログは大きな反響を呼び、たくさんの応援の声が集まりました。想定外だったのは、なぜか一緒に人生相談もたくさ...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

akhrnkmr527 「わざわざ難しいことをして、お互いが不快になって関係性が悪くなるって、恋人関係においては本末転倒だとおもうんです。」 最近これめっちゃ感じるなあ。恋人関係に限らず。 https://t.co/8NWMdXhClx 4ヶ月前 replyretweetfavorite

ChorekiSambok 「苦労をみせずに楽しくやることで、子どもたちの夢のハードルを下げてくれているとおもうんです。」 兎に角芽を摘む大人しかいなかったからこの目線にハッとした https://t.co/gVpvP9shTJ 5ヶ月前 replyretweetfavorite

hirotak_iwamot >わざわざ難しいことをして、お互いが不快になって関係性が悪くなるって、恋人関係においては本末転倒だとおもうんです。 5ヶ月前 replyretweetfavorite

kenji_oiwa ほどよい距離感を保つのも大事。 "ぼくの妻は自分が撮った写真をまったく緊張せずにぼくに見せるんです。ぼくも手料理を妻に食べてもらうときに緊張しません。恋人とはそういう関係性でいたほうがきっと楽ですよ。" https://t.co/XRvbFAqhJk 5ヶ月前 replyretweetfavorite