私のところには「僧侶がYouTubeとは、落ちたもんだ」「覚(さと)りも開いていない生半可な坊主が、偉そうに説教か」といった誹謗中傷が時々寄せられます。一般人にも仏教関係者にも〝アンチ大愚〞はいるでしょう。
悪口、陰口、中傷は影のようなもの。光があれば、影が生まれます。 何かを言えば反論があり、何かをすれば非難される。それが人間の社会です。 世の中の全員に評価され、理解されるということはありえません。
こうした誹謗(ひぼう)中傷に対して、私が決めているルールがあります。それは、誰が言ったかによって受け止め方を変えること。 私のことを理解し、いつも応援してくださる方、自分では気がつかないことを注意してくださる方に「大愚さん、それはおかしい」と苦言を呈された場合は、しっかり受け止めて反省します。逆に私の生活や志をよく知りもしない人に何か言われたところで、動じる必要もないですし、実際に動じません。
「汚れのない人、罪のない人、清らかな人を害(そこな)えば、その愚者にこそ悪は戻る。逆風に投げた微塵(みじん)の如く」とは、ダンマパダ(法句経)に登場するお釈迦様の教えです。「汚れも罪もない心の清らかな人に対して、悪口、意地悪、危害を加えるようなことがあれば、加えた人自身にその悪意が降りかかる。まるで向かい風にゴミを投げつけたときのように」という意味です。
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