真面目に努力しているのに、なかなか目的を達成できない人はたくさんいます。たとえば採用試験や昇進試験にいつも落ちてしまう。婚活を始めてみても、なかなか相手に選ばれず、お見合いにすらこぎ着けない……。
「選ばれない自分」を突きつけられるのはつらいものです。心が折れます。そのうちやる気がなくなってしまうでしょう。 でも、この「真面目な努力」が曲者です。自己流で頑張ってはいるけれど、その頑張りは結果につながっていないかもしれません。
自分の努力が見当違いかもしれない。 やり方が間違っているかもしれない。 こういう考えを持たずにがむしゃらに突き進む人は、誰からも認められないことが続くと、やがて他者を恨むようになります。「会社が悪い」「上司が信頼できない」「不公平だ」という不満が募り、やがて「社会が悪い、この国が悪い」という思想に陥ります。
「この世では自己こそ己の主である。他人がどうして自分の主であろうか。賢者は自分の身をよく整えて、目的を達成する」 これはダンマパダ(法句経(ほっくきょう))に出てくる言葉です。どんな人でも、自分の人生の主人公であり、自分を整えて目的を果たす……普遍的な教えです。
目的を果たすには、相手の立場に立って自分を整えなければなりません。なぜなら私たちは皆、関係性の中で生きているからです。 もちろん頑張ることは大切ですが、頑張り方を間違えてはいけません。
お客様にとって心地良い頑張りでなければ、それはただの押し付けです。会社にとって望ましい頑張りでなければ、評価されません。恋愛でも相手が求めていない愛情なら、迷惑です。
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