わかる日本書紀

妻の自慢をしたばかりに…始まる悲劇の連鎖【第21代⑨】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第3巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第21代、雄略天皇の御代のお話。

ワカヒメと百済の匠(たくみ)

この年、吉備上道臣タサ(田狭)は、宮殿に参上していて、仲間にさかんに妻のワカヒメ(稚媛)を自慢していました。
「天下の麗人も、私の妻には敵うまい。美しくおおらかで、様々な美点が備わっている。華やかでうるおいがあり、表情が豊かだ。おしろいも塗らず、髪の香油もつける必要がない。はるか昔にも類を見ない、当代一の美人だ」
天皇は、耳を澄まして遠くから聞いて、心ひそかに喜びました。
そうして、自らワカヒメを求めて、妃にしようと思い、タサを、任那(みまな)の国司※1に任命しました。
しばらくして、天皇は、ワカヒメを召し入れました。
タサとワカヒメの間には、エキミ(兄君)、オトキミ(弟君)という子がいました。
タサは、すでに任那の任地に赴任していましたが、天皇が自分の妻を召し上げたことを知り、助けを求めて新羅に入ろうと思いました。

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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