サンタさんありがとう!」天井に向かって叫んだ娘の思い

突然の離婚により、娘ふたりを育てることになった女装が趣味の小説家。「シングルファーザー」になってみると、彼にはこれまで想像もしなかったことが待ち受けていた……。今回は、仙田さんが子どもたちと一緒に過ごしたこれまでのクリスマスを振り返ります。

香水とメイク道具を欲しがる子どもたち


写真ACによるちゃぁみいさんの写真

「サンタさんから犬をもらいたい」と言っていた長女だが、前々回の記事(「サンタさんから犬をもらいたい」子どもの願いとペットロス)で書いたように、犬は諦めたらしい。

その代わりに、香水を頼むことにしたという。
高校生のお姉ちゃんのいる友達が誕生日に香水をもらったらしく、自分も欲しくなったらしい。
そのやりとりを聞いていた次女は、メイク道具が欲しいと言いだした。

小学2年生と保育園年長から香水やメイクに目覚めるのは早いのか妥当なことなのかはわからない。
だが欲しいというからには用意しなければならない。
買ってきてラッピングをして、ちょっとした手紙やお菓子と一緒に12月24日の夜に枕もとに置いておく。
翌朝になると、プレゼントを開けている子どもたちの姿をスマホで動画撮影する。
毎年の行事としてなんとなくやっていることだ。

たとえば誕生日や七五三、卒園や入学といった節目を祝うのは、子どもの成長を喜ぶという意味が見いだせるが、クリスマスは子どもの成長過程とは関係がない、単なるイベントだ。
世間がやっているから追随しているという以上の意味はない。
バレンタインデーやハロウィンなど、この種のイベントには昔からあまり興味がなかったが、クリスマスだけは子どもが生まれてからは大切にしてきた。

確かに子どもの成長過程とは関係がないが、逆にいえば親が主体となって子どもを喜ばせるためのものなので、純粋な親のためのイベントだとも考えられる。
毎年のクリスマスイブにプレゼントを買って枕もとに置く準備をするたびに、親で居続けるための通過儀礼をこなしているような気になることもある。

皆で集まって過ごした去年のクリスマス


写真ACによるちゃぁみいさんの写真

去年のクリスマスには、長女にはすみっコぐらしのパソコンを贈った。
子ども用だが機能的には充実していて、国語や算数、音楽などの勉強ができたり、ゲームをしながらプログラミングを学べたりするものだ。
1万5000円ほどの出費は痛いものがあったが、今もよく使っているし、近所の子どもたちにも家にくると使い倒しているので元は取れたと思っている。

予算の都合上、次女にはプリキュアの変身グッズの一部だけを買った。
ペンの形をしたもので、それをペンダントに差しこむと音が鳴るらしいのだが、ペンダントは買わずにペンの部分だけを買ったのだ。
いくら振り回しても音がでない変身グッズで、次女は1ヶ月間ほど遊んでいた。

クリスマスイブの2、3日前には、近所のママ友の家でクリスマスパーティをした。
5家族で食材を持ち寄り、豚汁を作り、餅を焼いてみんなで食べた。
大人6人、子どもが9人集まってギュウギュウになりながら。
パーティの終わる頃に、ママ友がドンキホーテで買ってきたサンタの衣装に私は着替えて、子どもたちにお菓子を配った。
皆で遊ぶときにたまに女装をするせいか、仮装めいたことをするのは私の役割と決まっているらしい。

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女装パパが「ママ」をしながら、家族と愛と性について考えてみた。

仙田学

突然の離婚により、娘ふたりを育てることになった女装趣味の小説家。「シングルファーザー」になってみると、彼にはこれまで想像もしなかったことが待ち受けていた。仕事と家事・育児に追われる日々、保育園や学校・ママ友との付き合い、尽きることのな...もっと読む

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sendamanabu cakesの連載。今回は子どもたちと一緒に過ごしたクリスマスの思い出を振り返りました。 https://t.co/nNzpjcbCki 26日前 replyretweetfavorite