自分の意見を通したいときは、まずは相手の意見を肯定する

社内外に味方ができ、仕事が抜群に進めやすくなるビジネスコミュニケーションのメソッドを紹介していくこの連載。第4回目は「相手とは異なる意見を表明したいとき」のポイントをお伝えします。相手を不快にさせず、本心を伝えるために覚えておきたいフレーズとは?

会議や打ち合わせの場で、取引先や上司から「遠慮なく率直な意見を言ってほしい」と言われたら、あなたはどのように答えるでしょうか。

率直という言葉を素直に受け止め、思う存分自分の意見を言う人もいるでしょう。しかし、それは「新人のくせにぶしつけなヤツ」と思われるリスクと表裏一体です。その場では意見が通ったとしても「あいつは生意気だ」「先輩である俺の顔をつぶしやがって」などと反感を買って非協力的な態度をとられてしまうかもしれません。

あなたがどんなに冷静でロジカルなタイプでも、チームや取引先の中にはプライドや感情で動く人もいることを忘れてはなりません。

まだ20代のみなさんが、相手を不快にさせずに「率直な意見」を言うためには、あくまで無礼にならない物言いで本心を伝えるというテクニックが必要です。

では、具体的にどうすればいいのでしょうか。

自分の意見を表明するにはいくつかコツがあります。まず重要なのは、相手の意見を受け入れることです。これは、ビジネスコミュニケーションの研修でも、「イエス・アンド法」としてよく取り上げられるので聞いたことがある人もいるかもしれません。相手の意見に対して、「いや、それは違うと思います」と否定から入るのでなく、「なるほど」「そうですよね」と、まずは肯定的に受け止めるのです。

上司や先輩の顔をつぶさずにすむ万能フレーズ

そのうえで、若手ビジネスパーソンのみなさんにぜひ知っていただきたいのが、「違う視点で考えると」というフレーズです。

たとえば、部長が「部署間の交流を増やすために、社内行事として花見をしよう」などと提案したとします。そこであなたが「花見は不要だ」と反論したい場合、まず言うべきなのは「おっしゃる通り、花見は重要ですよね。社内のコミュニケーションの活性化にも役立つというのはよくわかります」という肯定の言葉です。

そしてそのあとに、「ただ、違う視点で考えると……」と話題を切り替え(るフリをし)て、自分の意見を言うのです。

「ただ、違う視点で考えると、ビアガーデンのほうが互いの距離が近づくという見方もできますよね」「ただ、違う視点で考えると、純粋に花見を楽しみたい人だけで行うという手もありますよね」といった具合。

反対意見をそのまま伝えるのではなく、あくまでも、情報提供をする、新たな選択肢を提示するというスタイルです。

「それで言うと……」「似た話で……」「ちょっとズレるかもしれないんですが……」といった切り出し方もオススメ。このやり方であれば、上司や先輩の顔をつぶすことなく、異なる意見を伝えられます。いろいろな角度から全体を見渡しているという「視野の広さ」もアピールできるでしょう。逆に、「でも」「しかし」など逆接の接続詞は、まっこうから反論しているように見えるので禁物です。

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社内外を味方につけるコミュニケーション入門

五百田達成

ビジネスの場面で重視されるコミュニケーション能力。普段から上司や同僚、取引相手など周囲の人たちと良好なコミュニケーションがとれていれば、仕事は抜群に進めやすくなります。この連載では、20代のみなさんに向けて、「ものを頼むとき」「断ると...もっと読む

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