図解 ワイン一年生

スペインワインの選び方と飲むべきタイミング

ワインはそこそこ飲むけれど、いつも“勘"で選んでる。そんなプチワイン好きの人のために、とっつきにくいワインの世界を、図やマンガを駆使して「これ以上ないほどわかりやすく」解説するワイン講座です。「カベルネ・ソーヴィニヨン」「シャルドネ」「ピノ・ノワール」など個性豊かなぶどうを擬人化させ、味や香りの特徴をイメージで伝えます。書籍『図解ワイン一年生』より全文公開します(毎週日曜日更新予定)。



スペインといえば、濃厚な赤。情熱的な赤。

スペイン料理を食べるとき以外、どういうときにスペインワインを飲みたくなるか。
それはもちろん躍動する闘牛のような、陽気なフラメンコダンサーのような、そんなパンチが欲しい夜です。

そういう夜はありませんか。筆者にはそういう夜があるんです。

なんにしても、スペイン=情熱の国という偏ったイメージだけではなく、本当にスペインワインの液体にはそういった情熱的な成分が物理的に入っている気がします。
飲むと情熱的になるのです。

ちなみにスペインにも「リオハ地方」とか「ペネデス地方」とかという地域分けがありますが、地域で選ぶよりも、品種で選ぶか、お酒の種類で選ぶことをおすすめします。

スペインの品種といえば、赤の「テンプラニーリョ」です。

“早熟”という意味を持つスペイン固有の最高品種で、スペインの広範囲にわたって栽培されており、どれくらい広範囲かというと、スペイン国内でも「ウイ・ダ・リャブラ」「センシベル」「ティンタ・デル・パイス」など呼び名がころころ変わってしまうほどです。

それだけスペインのみんなに愛されているテンプラニーリョは、香りが高く、濃密な味。
熟したフルーツ系で、けっこうパワフル。
六つの品種と比べるなら、
メルローが好みの人は、わりと好きだと思います。
ちなみにおすすめはリオハ地方の【マルケス・デ・リスカル】というワインです。
おいしいです。スーパーとかでも売ってます。

またスペインならではのワインといえば、ペネデス地方でよく造られている“カヴァ”でしょう。
日本でも浸透しているスパークリングワインで、よくシャンパンコーナーの隣に置かれています。
筆者はスパークリングワインを誰かに贈るのではなく、自宅で飲みたいときに迷わずカヴァを買って帰ります。
カヴァはお手頃価格なのに、基本的な造り方がシャンパーニュと同じで、全体的にすごく質が高いからです。

ケチケチとシャンパンをなめるように飲むくらいなら、カヴァをがぶがぶごくごく飲んじゃった方が、爽快さを味わいたい本来のスパークリングワインの目的を果たしているような気もします。

それからスペインといえば“シェリー”です。

シェリーというのはブランデーを添加して造るワインなのですが、味の幅がとても広く、すっげえ甘口もあれば、すっげえドライなのもあります。

甘いのは、本当に甘いです。黒蜜シロップみたいです。
辛いのは白ワインをどんどんドライにしていって、
フルーツ感を消去した感じで、ちょっと紹興酒っぽいです。

シェリーに似たものとして、ポルトガルには“ポートワイン”や“マディラ・ワイン”があるのですが、いずれも保存をきかせるためにアルコール度数を上げてるので、冷蔵庫に保管しておけばけっこう長持ちします。

大航海時代に活躍したスペインもポルトガルも海に囲まれていて、航海頻度が高いから「持ちがいいワインがほしい」ということで造られたわけです。

こういう後からアルコールを添加して造られるワインを、酒精強化ワインと言って、どれも基本的には食後酒として楽しまれています。

ちなみにシェリーの貯蔵用に作られた樽は、シェリー樽としてウイスキーの貯蔵にも使われています。
シェリー酒の香りや味や色が加わることで、深みのあるウイスキーになるのです。

つづく
次回も『図解ワイン一年生』をよろしくお願いします。
*本連載は小久保尊・著『図解ワイン一年生』(サンクチュアリ出版)
をcakes用に再編集したものです。

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図解 ワイン一年生 (SANCTUARY BOOKS)

小久保尊
サンクチュアリ出版; フルカラー版
2015-11-26

この連載について

初回を読む
図解 ワイン一年生

小久保尊 /山田コロ

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