前回、公立小学校のPTA会長を引き受けたところ、生徒数が減少して学校の運営に支障を来し始めていることが分かったため、PTAとして「子供集め」に乗り出すことにした、というお話をしました。
とはいえ、我々はただの公立小学校の、しかも小規模学校で予算すら乏しいPTAです(実はこの当時、当校のPTAは2〜3年連続で支出が毎年の会費収入を上回る「赤字」が続いていました)。ですから、広告を打つというわけにはいきません。
そこで、乏しい予算でも情報発信ができる「インターネット」を使うことに決めたうえで、いったいどんな情報を誰に向けて発信すれば子供が増えるのか、それをPTA役員全員で考えることにしました。役員のお母さん達に集まってもらい、「誰が」「どんな理由・目的・プロセスで」「どんな情報を」知りたいと思うのかについて、いろいろ話してもらったのです。
そのときの議論をまとめたホワイトボードが、以下の写真です。
「ペルソナ法」を通じて、「魅力ある学校」の作り方を考える
このホワイトボードに書かれているのは、高広さんの著書『インバウンドマーケティング』でインバウンドマーケティングの最初のステップとされている「ペルソナの設計」の、その具体的な内容です。
実際のビジネスの現場で作成するペルソナは、社内のマーケティング部員とはまったく異なる属性やキャラクターの人であるケースが多いですから、もっと膨大なインタビューや行動観察、アンケート調査データなどを収集したうえで、それを1つの架空人格にまとめ、そのマーケティングに携わる人々全員が施策の対象顧客をイメージしやすくします。
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