3Dプリンタがもたらす消費者への「ご利益」とは? IT化の波【第10回】

昨今、注目を浴びる3Dプリンタ。その普及は、おそらくワープロやプリンタが普及した時のようなインパクトを世の中に与えるでしょう。メーカー側への影響はよく論じられますが、消費者側の目線にたった議論はあまり耳にしません。われわれ消費者側への影響は、一体どのようなものになるのでしょうか?

2012年の暮れに出版された元Wired誌編集長のクリス・アンダーソン著、「MAKERS」が世界的ベストセラーとなったことがキッカケとなり、3Dプリンタに突如アツい視線が注がれるようになりました。製造の在り方を根本から変えてしまう可能性を秘めている……。オバマ大統領までもが演説でそんなふうに言及したのです。2013年の夏には3Dプリンタの最大手ストラタシス社が、廉価版3Dプリンタの開発/販売を手掛ける Makerbot社を400億円で買収し大きな話題となりました。各社がこぞって低価格3Dプリンタを市場に投入し始めています。

 クリス・アンダーソン氏は著作のなかで主に製造側「MAKERS」の立場から、変わりゆく世界の在り方を論じていますが、消費者側にとって、3Dプリンタがもたらす「ご利益」はなんなのでしょうか? 消費者にとって世の中はどんなふうに変っていくのでしょうか?

オーダーメイドが安くなる
 私が考える3Dプリンタが世界にもたらす変化、それはオーダーメイドの低価格化です。自分の顔にピッタリと合うメガネ、耳に完璧にフィットするイヤフォンや補聴器、自分の手に馴染むようカスタマイズされたゴルフクラブやテニスラケットなど、今までは高価過ぎてプロでなければ手が出なかったものが、比較的低価格で手に入るようになるでしょう。そんな3Dプリンタを利用した安価なオーダーメイドは、私たちの気が付かないところで静かに普及しつつあります。

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現在、IT革命によって世の中の仕組みが急速に変わりつつあります。産業、政治、就労、コミュニケーション…… 影響を受けない分野はありません。未来はどうなっていくのか、こうした時代が私たちにどんな選択を迫ってくるのか、元アップル管理職の松...もっと読む

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ConixConi 3Dプリンタがもたらす消費者への「ご利益」とは? IT化の波【第10回】| 5年弱前 replyretweetfavorite

ko_kishi 「攻殻」の世界はほんとにもうすぐだな、これは。>> "そう、3Dプリンタと簡単な工具があれば、あなたも私もこの義手を制作することができるのです。" 3Dプリンタがもたらす消費者への「ご利益」とは?|松井博|cakes http://t.co/4W7NAWkA7R 約5年前 replyretweetfavorite

ko_kishi "現在最先端を行く、脳の命令に従って実際に稼働するタイプの義肢は、なんと100〜1000万円ほどの価格なのです。ところが、義肢の世界に価格破壊が起り始めています。" |松井博|cakes http://t.co/4W7NAWkA7R 約5年前 replyretweetfavorite

t_take_uchi 3Dプリンタがもたらす消費者への「ご利益」とは? IT化の波【第10回】| 約5年前 replyretweetfavorite