​お店に行くのは誰かのおうちに行くのと同じこと

農林水産省がスタートした、「Go To Eat」キャンペーン。それに伴って起きたあるトラブルに対して、首をかしげる林伸次さん。「お店に行く」とはどういうことか、あらためて考えます。

こうしてほしい「Go to eat」

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

「Go To Travel」と「Go To Eat」、話題ですよね。妻が「『Go To Baeuty』があればいいのに。たぶんネイルサロンとか美容院とかエステとかすごく困っているはずだから、そこも国がやってあげたらいいのに」と言ってまして、そういわれてみればそうですよね。そういう業界は、政府に対する力が少ないのでしょうか。それとも、順番的に後回しにされているのでしょうか。

「Go To Travel」に関しては使っている人、周りにたくさんいますよね。みんな旅行好きなんですね。そういえば、小学生の頃、遠足が楽しみで楽しみで、前の夜眠れなかった記憶があります。仲の良い人たちと、知らない土地を訪ねていろんな景色を見るって、人間の深いところにある楽しみのひとつじゃないかと思います。

ところでみなさんは「Go To Eat」使いましたか? 僕、飲食店を経営しながら、どういう仕組みになっているのかさっぱりわからなくて、全然タッチしていないんです。ちょっと検索してみたら、この「Go To Eat」に2000億円も使ってるんですね。だったら、全国民に「飲食店でしか使えない2000円チケット」を郵便で送付した方が良かったような気がするのですが、どうでしょうか。

前回の「国民全員に10万円配布」っていうのもありましたよね。あれは、結構貯蓄に回した人が多いって話も聞きました。現金だと、やっぱりこれからが不安だから貯蓄しちゃうのかもしれません。

でも、期限付きの飲食店専用チケットであればみんな使うと思うんです。世の中には、全く外食しない人たちが結構な割合でいるんですね。そういう人たちが「せっかく家族4人で8000円分のチケットがあるんだから、近所の中華料理店でも行ってみようか」って感じで使ったら、すごく効果がありますよね。

「外食」って習慣なんです。映画館と同じで、一度行く習慣ができるとずっとループするってことがよくあります。初めての家族4人の外食が楽しかったら、「こういうの良いね。また来月も来ようか」ってなりますよね。

高齢の人たちも、「じゃあせっかくだから」って重い腰をあげて、昔よく行ったレストランに顔を出すでも良いですし、単身者の人も「せっかくだから久しぶりに友達と飲みに行こうか」って感覚になると思うのですが、そう思いませんか?

さらに、そういう風に配ると、多くの人たちが、近所の困っている個人店で使うと思うんですね。しょっちゅうニュースになってたから、「あの店、困ってるんじゃないかなあ」って感じで、そういうお店を選んで行動するような気がします。

お店に行くのは誰かのおうちに行くのと同じこと
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ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

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コメント

motorkey お店に行くのは誰かのおうちに行くのと同じこと| 11日前 replyretweetfavorite

maihama_ddr お店に行くのは誰かのおうちに行くのと同じこと|林伸次 @bar_bossa |ワイングラスのむこう側 https://t.co/b5qKl 12日前 replyretweetfavorite

sinosinos1 お店に行くのは誰かのおうちに行くのと同じこと|林伸次 @bar_bossa | 12日前 replyretweetfavorite

kimuraite あ、これだ。Go to eatがこういう金券制度だったら良かったなあ。 12日前 replyretweetfavorite