わかる日本書紀

ドッペルゲンガーかと思ったら自分そっくりの神だった【第21代⑥】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第3巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第21代、雄略天皇の御代のお話。

葛城山(かづらきやま)でヒトコトヌシに会う

雄略四年二月、雄略天皇は、葛城山※1で狩りをしました。突然、背の高い人が現れ、天皇の一行のいる方にやって来て、谷で行き会いました。顔や姿形が、天皇に似ていました。天皇は、これは神だと知っていましたが、ことさらに尋ねました。
「どちらの公(きみ)か」
背の高い人は、
現人神(あらひとがみ)※2である。まず王の名を名乗れ。その後に言おう」
と答えました。
「私は、ワカタケル尊(のみこと)である」
と天皇が名乗ると、背の高い人も、
「私は、ヒトコトヌシ(一事主神)※3である」
と名乗りました。
それから、共に狩りを楽しんで、一頭の鹿を追って矢を放つのを譲り合い、轡(くつわ)を並べて馬で駆けました。言葉は恭しく慎み深く、仙人に逢ったようでした。
こうして、日が暮れて、狩りが終わりました。
神は、天皇を送って、久米川(くめがわ)※4まで来ました。このとき、民は皆、雄略天皇を、「有徳の天皇だ※5」と称えました。

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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