死ぬ気でやったとき、人は生まれ変わる。

超人気YouTube人生相談『大愚和尚の一問一答』が、ベスト版として書籍化! 新刊『人生が確実に変わる 大愚和尚の答え』の発売を記念して、cakesで全文公開します。考えすぎてしまうあなたの背中を押す、61話+αを配信予定。今回は、第1章「停滞感を吹き飛ばせ」よりお届けします!



人間、いくら変わりたいと思っても、そう簡単には変われません。しかし、死を間近に感じて、生き方が変わることがあります。たとえば大変な交通事故に遭(あ)って一命を取り止め、内面に劇的な変化があったという人もいます。

「一度死んだと思ったら、細かいことはどうでもよくなりました。自分の命や周りの人たち、与えられているすべてのものに対しての感謝で心が満たされました」

その方のお話を聞いていて、私は「大死大活(だいしぢかつ)」という禅の言葉を思い出しました。「大死」とは、肉体が死を迎えることではありません。それまでの自分の価値観、常識、囚(とら)われに対する執着を捨てきった境地を言います。「大活」とは、大死によって、それまでの人生で培った自分の考えや価値観や物差しがなくなり、智恵の目で物事が見られるようになるさまを言います。

病気、事故、災害、死を感じるような体験は、遭ってしまったら運命を恨むしかない、つらいだけのものではありません。自分の価値観を大きく変えて、生き直すきっかけにもなるということなんです。

「お坊さんになる」と決めてから、私は多くの死に立ち会ってきました。私自身、薬に対してのアナフィラキシーショックで救急搬送され、心肺停止の寸前までいってしまった経験が三度もあります。私にとって死は怖いものじゃないんです。

「死ぬかもしれない」という体験をした後に思ったのは、 「命があるうちになすべきことがあり、それをやっておかなければいけない」ということでした。死に直面したからといって生活が変わったわけでもなく、外面の変化もありません。ただ、自分の内側で大きな変化が起きたということ。一回死んだことで、新しい命を新鮮に生きられる、そんな感覚になったという話なんですね。

念のためにお伝えしておきたいのですが、 「命を脅(おびや)かされる出来事が起きないと、命に感謝できないし、満たされた気持ちにもなれない」という話ではありません。何事もない、むしろ停滞した日々の中でも、 「大死大活」して新しく生まれ変わる方法があるんですよ。

お釈迦様や武士は、それを「一所懸命」という言葉で伝えていました。今、目の前にあることに命をかけて、死んだつもりでやる。明日はないつもりで「今」に集中してやる。それこそが、必ず「大死」が起きる方法なんです。

一所懸命になると、好き・嫌い、めんどくさい・めんどくさくない、楽しい・楽しくない、恥ずかしい・恥ずかしくない、そういうレベルの自分の中の小さな壁が、どんどん壊されていきます。大事なのは「目の前のことをやる」ということ。

なんだっていいんです。靴を揃(そろ)える、食器を洗う、くだらないとかつまらないとか、いちいち考えるのはナシです。 「何のためにこれをやるんだ?」と考えているうちは、命がけじゃありません。

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大愚元勝

「生きるのがラクになった」「悩みがなくなった」と大評判! いま最も視聴されている超人気YouTube人生相談『大愚和尚の一問一答』のうち、最も人生を変えうる動画をセレクトして書籍化しました。「考えすぎてしまい、行動できない…」「同じ失...もっと読む

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