息子が鼻骨骨折したときの話 その2

俳優の妻として、またモデルやヨガセラピストとしても活躍中の堀本陽子さん。飾らず、自然体でおおらかな性格の彼女の日常を切り取ったエッセイが大好評連載中! Twitter Instagram  @yokonama280

今回は、前回の続き、息子さんの入院からのお話。入院って非日常だから、ちょっと旅行気分になってしまうのも致し方ない⁉ 未体験のお母さまには参考になるかも。

先週、小学2年生の時、学校での不運な出来事により鼻を骨折し、入院、手術をすることになった経緯を書きましたが、今日はその続きです。

なんとかヒヤヒヤの10日間(手術の日まで鼻を再度ぶつけない、風邪を引かない)を無事に過ごし、いよいよ入院の日が来ました。

二泊三日の支度をします。

私は自分が健康優良児だったため、人生で入院した経験が一度もなく、一体何を準備したら良いのかわからず、まるで旅行準備のようになってしまいます。

息子は小児病棟での入院のため、付き添いの母親は宿泊が許されるので2人分です。

まずパジャマ・・・シャワーくらいあるかな、息子はずっとパジャマやけど私はそれやとおかしいから私服もいるよね・・・でも別に病院から出るわけじゃないからあんまりひらひらした服もおかしいし、かと言ってジャージはないやろ・・・ん?メイク道具も一応いるよね・・・先生のお話を聞くときにすっぴんだと失礼じゃない?!・・・は!そうなるとコテも?いやいやいやいや、旅行やないねんから・・・でもどうなん?!みんな、どうしてるん?!

息子の鼻はその後だんだん腫れも引き、見た目は「あれ?治ってる?!」くらいに回復していましたので、私もわりとのん気に準備をしていました。

そしてほんまにどうなん?と思って姉にLINEしました。

「明日から入院なんやけど、私のコテいるかな?」と。

「どっちでもええわ!」くらいの返信で軽く笑おうと思っていたら、

「うーん、どうかなあ。あってもいいと思うよ。」

という優しい返事が・・・。

なんかおかしい・・・とよく見たら、間違えて、姉と同じ名前のママ友に送信していました!

姉は私に負けず劣らずの「クラスに2人いることもある、よくある名前」で、しかも二人ともLINEアイコンがローマ字で書かれていて、よく見てなかったのか、落ち着いているようでやはり心は動揺していたのか・・・恥ずかし—!!

そのママ友はサッカー仲間のお母さんでクラブの活動を長期で休んでいるため、事情は知っていますがいきなりこんなことを相談されて、(陽子ちゃん、大丈夫かな?!)と逆に心配させてしまったかもしれません。

慌てて言い訳LINEをし、姉にもこのことを報告し、爆笑されました。

結局コテは持っていったのですが(持っていったんかーい!)術後はそれどころじゃなかったです。

そう、「手術をしたら全て元通り」と思っていた私ですが、術後が大変だったのです・・・。

出産の時も「産んだらお腹は元通り」と思っていたら産後もしばらく妊娠6ヶ月くらいのお腹のままで里帰り出産に持って帰ったデニムが全く履けなかった時みたいなこんなはずじゃなかった感覚・・・違うか!

順を追って書きます。

まず、1日目、入院前検査がありました。

ここで発熱していたり調子が悪いと判断されると小児病等に入院させてもらえなくなり(他の子にうつしてしまう可能性があるから)、手術も先送りになります。

先送りになると恐怖の「再骨折させてからの手術」となるため、ヒヤヒヤしましたが、なんとかクリア。

それから病室を割り当てられます。

2人部屋でしたが、たまたまその日(クリスマスイブだったから?)は同室の子はいなくて、息子のみでした。

(おー、この部屋に今日は泊まるのか)と、まだ少し旅行気分が抜けない私達でしたが、すぐさま現実の厳しさを見せつけられます。

「では、お母様、全身麻酔の説明をしますので、息子さんと一緒にこちらへ・・・。」

と優しそうなベテラン看護婦さんに促され、大きなモニターのあるお部屋に通されます。

「ビデオを流しますので、ご覧になってくださいねー。」

と、私たち二人を小部屋に残し、忙しそうにドアを締める看護婦さん。

そして流れる「全身麻酔に関する注意事項」的なビデオ・・・時にイラストや映像を交えながら明るく説明しているけれども、よく考えながら見ていると、結局は「全身麻酔は危険で死にいたる可能性もあるけど、了承してね。」という内容・・・(のように私には思えた)。

ネットより・・・(イメージ)

急に恐怖を感じ、息子を見ると、明らかにテンションがダダ下がりしています。

そらそうや、そうなると思う・・・死ぬくらいなら鼻が曲がっていても生きていて欲しい・・・と思う母・・・。

そんな私たちの不安を払拭するように明るい笑顔で

「終わりましたか〜?ではこちらへ来てここにサインをお願いしいまーす。」

と、まるで日常の一コマ(ほんまにそうなんやろうけど)のように

「何かあっても文句は言いません。」という書類へのサインを求める看護婦さん。

しかしここまで来て、

「全身麻酔が不安なので帰ります!」

とも言えない私と、魂が半分抜けている息子・・・。

もしもこれが詐欺集団へのサインだとしても(例えが悪い!)今の精神状態だったらぼんやりとサインしてしまうんだろうななどと思いながら、自分への自信が持てないままサインをして再び病室へ・・・。

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わたし役者の妻で、モデルで、母です

堀本陽子

俳優の妻として、またモデルやヨガセラピストとしても活躍中の堀本陽子さん。最近では、バラエティ番組にも出演し、飾らず自然体で、実は、サバサバしていておおらかな性格が話題に。そんな堀本さんの日常を切り取ったエッセイが連載開始! 人気俳優の...もっと読む

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