定年後のおカネ#9】定年後を見据えて 今、なすべきことは

激変している世界経済の中で、定年までになにをすればいいのか。二人の専門家に聞きました。

 現在の40代が定年を迎える頃には、日本を取り巻く世界経済の状況は激変している。ただし今から適切に備えれば十分対応できる。二人の専門家に聞いた。

インフレが濃厚、現預金はリスク大
久留米大学 商学部教授・塚崎公義

 40代、50代のビジネスパーソンには、自らの定年後の日本経済は少子高齢化に伴う中長期的なインフレのリスクが大きいという点をよく理解してもらいたい。バブル経済が崩壊してから景気低迷の時代が続いたが、その間も少子化、団塊の世代の引退など人手不足の下地が着実に形成されてきた。アベノミクスによって、その一部が表面化した格好だ。

 今後も短期的な景気の変動はあるだろうが、少子高齢化の流れは確実に進む。外国人労働者の受け入れでカバーしようとしても、アジア各国の成長が進むにつれ、それも難しくなるだろう。企業が労働力の奪い合いを始めて賃金が上がると現役世代は潤うが、定年後世代は賃金上昇に伴うインフレに悩まされることになる。健康が許すかぎり働き続けることが一つの対策だ。また南海トラフ地震など大災害や日本政府破産のうわさによる超円安などのリスクシナリオでもやはりインフレになる。

 インフレ時代に現預金を持っていることは結構リスクが高い。年金制度の破綻を不安視する声があるが、年金がもらえなくなる可能性より、インフレで現預金の価値が大幅に目減りするリスクのほうがずっと高い。デフレ時代とは異なり、現預金は決して安全資産ではなく、株や外貨と同じリスク資産と認識することが必要だ。リスク資産同士をバランスよく保有するという観点から、一定の資産運用は欠かせない。

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