老後の蓄えの標準は3500万円だが、家計事情により異なる。
【ここがツボ!】老後資金枯渇の主な理由とは
①50代半ばまで子どもの教育費がかかっている
②住宅ローンの完済が定年後の70歳に設定されている
③金融資産を有しているが、すべて預金に置いたまま
定年後が視野に入り始める50歳前後になったら、自分が将来どういうライフプランを描こうとしているのかを、一度立ち止まって見つめ直すことが必要だ。現状を把握し、リタイア後のライフスタイルを明確化したうえで、具体的な生活設計を配偶者と話し合い始めるいい時期といえる。そこでは、将来の収支・貯蓄残高の見積もりと、それに伴う問題点の発見と整理が最も重要になる。
経済的な不安を抱えず定年後を過ごしたいと考えるなら、退職時には退職金を含めて3500万円程度の金融資産を用意したいところ。これは夫婦で普通に生活していくだけで必要な額であり、もし年数回は旅行に行くというライフスタイルなら、さらに積み増すことが必要だ。
必要な金額を貯めることができるか、さらに人生のゴールの時点で金融資産が残っているかを確かめるには、キャッシュフロー表の作成が欠かせない。具体的なキャッシュフロー表の例は次表以降を参照していただきたいが、表計算ソフトを操作できれば作成は簡単だ。キャッシュフロー表を作り、老後の収支を「見える化」することで、過度な不安から無用なリスクを取ることもなくなる。
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