息子が鼻骨骨折したときの話 その1

俳優の妻として、またモデルやヨガセラピストとしても活躍中の堀本陽子さん。飾らず、自然体でおおらかな性格の彼女の日常を切り取ったエッセイが大好評連載中! Twitter Instagram  @yokonama280

息子さんの優しい性格がもたらしてしまった学校での思わぬ衝突事故。鼻骨折が原因で、鼻が曲がってしまうなんて、絶対にイヤですよね。。。

私は隙間時間があると、どんどん予定を入れていくタイプなのですが、その日は珍しく、小学校2年生の3学期を迎えた息子を送り出した後、出かける予定もなく、部屋着のまま家でのんびりしていました。

午前10時過ぎくらいだったでしょうか・・・家の電話が鳴り、またどうせ何かのセールスだろうと思いつつ、受話器を取りました。

「〇〇小学校2年4組担任の〇〇ですが、お母様ですか?」

と、若そうな男性の声が・・・。

「あ、先生!はい。」

今息子さんがが怪我をされて、これから病院に連れていきますがお迎えにいらっしゃれますか?」

「え!?どういうことですか?」

「はい、すみません。休み時間に別の児童の頭が〇〇君の鼻にぶつかってしまい、血が結構たくさん出ていますので病院に連れて行こうかと思っておりましてその児童は大丈夫なんですが・・・お母様も来られますか?」

「わかりました!行きます!」

と、慌てて服を着替え、ほぼすっぴんだけど(言うてる場合か)と、そのまま飛び出すように家を出ました。

指定された学校近くの病院に到着すると、保健の先生に寄り添われ、待合室にいる息子が・・・。

顔を覗き込むと、明らかに大泣きした後が・・・鼻の上の方が腫れているように見えます。

「先生、付き添いありがとうございます。後は私が・・・。」

と、引き継いで、ソワソワしながら順番を待ちます。

その間息子に色々話しかけますが、大量に出血したことがショックだったのか体操着に着替えてタオルで鼻を押さえている息子はただ肯くばかり・・・。

(まぁ、大丈夫やろう・・・鼻血がいっぱい出たんかな・・・相手の子に怪我がなくてよかった。)

などとぐるぐるいろんなことを考えていると、名前が呼ばれました。

診察室に入ると優しそうなおじさんのお医者さんが先に撮っていたレントゲン写真を掲げて説明してくださいました。

「うーん、微妙なんだけど、もしかしたらちょっと骨折してるかもねぇ。鼻の上の方・・・。」

「うわ!そうですか・・・どうしたらいいですか?」

「うーん、そうだねぇ、お母さん・・・鼻って折れてもそのままにしちゃう人も結構いて・・・ちょっと鼻曲がってる人いるでしょ?」

「え?!いやです。」(率直に意見を述べる私)

「そうだよね、いやだよねぇ・・・鼻の上の方が折れると大量に出血するんだけどもう血は止まってるみたいだし、だんだん腫れてきたりはするけど、そのままにしていても、自然とくっつくんだよね、骨は。」

「でも、まだ成長期だし鼻が曲がるのはいやです。」

「そうだよね、鼻がちょっと曲がると副鼻腔炎とかにもなりやすいし。」

だからいやです!どうやって治すのですか?」

「大人で例えばスポーツ選手だったりしたらこの場で割り箸みたいな棒を鼻に突っ込んでバキって引っ張って直しちゃったりするんだけど、格闘技の選手でも耐えられないくらいめちゃくちゃ痛いんだよね。」

絶対嫌です!!!他に方法はないのですか?」

「まぁあとは手術だね。」

「え?しゅじゅちゅ!?」(慌て過ぎてうまく舌が回らない私)

「うん、いやー。でもそれも結構大変だよ。全身麻酔じゃないと痛みに耐えられないから入院になるし・・・。」

ぜんしんますい?にゅういん?!」(頭の中で全部ひらがなになる私)

「まぁとりあえずCT撮れる病院でもう一回詳しく診てもらってその先生の意見も聞いてみられたら?」

しーてぃ?・・・先生はどう思われますか?」

「まぁもしこれが僕の娘だったら、手術するね・・・。」

(!?そんなん、絶対やった方がええってことやん。)

「わかりました!ありがとうございました。」

と、その病院をあとにし、そのままママチャリの後ろに息子を乗っけて(その後の行動まで頭が回らず、車ではなくママチャリで来てしまった私)CTが撮れる病院へ全力で自転車を漕ぎました(電動だけど)。

「鼻をぶつけた」と「鼻を骨折した」では全く今後が変わってきます。

紹介された病院は以前も内科でお世話になったことがあり、こちらも優しいおじさんの先生で顔見知りです。

早速CTを撮ってもらいました。

診察室で画像を見ると・・・折れてる—!!

「先生、折れてますね?」

「はい、ちょっとだけね。」

ちょっとでも、骨折ですよね?

「うん、まぁね、でもま、大丈夫じゃないかな、このくらいなら・・・自然とくっつくんじゃないかなぁ。」

「え?でも副鼻腔炎とかになりやすくなったり、鼻が曲がって成長したりはしないのですか?」

「うーん、そんな極端なことにはならないと思うよ。」

「え、いや、ちょっとでも曲がったら嫌なんですけど!

「あ、そお?!うーん、そうかぁ。ま、僕は大丈夫と思うけどねぇ。」

「・・・そうですか。ありがとうございます。」

と、安心していいのかどうかよくわからない複雑な心境のまま学校へ報告に戻りました。

まず、担任の男性教師に2つの病院で言われたことを説明すると、

「いやー、本当に申し訳ありませんでした。廊下で走ったらいけないと指導はしていたのですが〇〇君(息子)は無理に追いかけられていて、別のところから走ってきた子の後頭部がたまたまそこにいた〇〇君にぶつかってしまったようで・・・。」

聞けばぶつかってしまったその子もほんとは走りたくないのになんか追いかけられていたようで後ろ向きに走っていたから全然見えてなくて思いっきりぶつかったという状況らしく・・・追いかけっこを断れない気の弱い男子二人がたまたまぶつかるという不幸・・・普段の息子の様子から容易に想像出来ました。

ついてない気弱な少年たち

「実は僕もサッカーやってて鼻の骨は折れていて、ちょっと曲がってるんです。」

(ん?だから?!)

と思いつつ先生に案内されて、校長室へ。

「いやー、お母様、この度は大変なことになってしまい・・・実は僕も鼻ぶつけたことあって、曲がってるんです。」

(デジャブ?!)

「いえいえ、こちらこそご迷惑をおかけしました。」

とご挨拶をして、長かった1日を終えてやっと家路につきました。

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わたし役者の妻で、モデルで、母です

堀本陽子

俳優の妻として、またモデルやヨガセラピストとしても活躍中の堀本陽子さん。最近では、バラエティ番組にも出演し、飾らず自然体で、実は、サバサバしていておおらかな性格が話題に。そんな堀本さんの日常を切り取ったエッセイが連載開始! 人気俳優の...もっと読む

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