第1回】世の中を悪い方向にいかせない

社会と接点を持ち、そこに携わる……当たり前のようでいて難しいことに思えます。ジャーナリストで、メディア・アクティビストの津田大介さんはどうして積極的に社会問題に関わり続けているのでしょうか。ここでは、まずその動機や理由について語ってもらいました!

20~30代の僕らが声を上げないと、
この国は本当に「ヤバイ」んです

ここ最近、「津田さんのように社会問題にコミットしていきたいけど、どうすればいいですか」「どうしてそんなにいろんな活動に関われるんですか」と若者から質問される機会が増えました。

いまの若いひとは熱意がないとか根性がないと言われることが多いですが、社会問題に興味があってまじめに社会貢献したいと考えている人は、311以降、確実に増えています。でも、実際にどうしたらよいのかわからなかったり、仕事が忙しくてアクションをとれないという人が大半ではないでしょうか。

僕は、2006年くらいから著作権問題をはじめ、自分の興味のある社会問題に積極的に関わるようになりました。正直、こういう活動はお金になることではありません。また、成果だって確実に出るものでもありません。だからこそ、「なぜ津田はこんな活動をするのか。なにか裏があるんじゃないか」「どういうメリットがあるのか」と聞かれることもあります。

なぜ、僕が、僕個人にとって一銭にもならないような活動を長年おこなってきたか。それは、ひとえにここ十数年「自分たちがアクションを取らないと、知らない間にどんどん世の中が悪い方向に変わっていってしまう」という危機感を、肌身に感じたからです。

いま、この国においてのさまざまな大切な決定をおこなっているのは、誰か。それは、60~70代ぐらいの大人たちです。でも、考えてみれば、10年、20年先までもずっと続いていく決定事項を、どうして10年、20年後に社会の中核になっているはずの20代、30代の僕らが関われないのか? というか、「いま、僕らがその決定に関わっていない」という事実に、危機感を持たないとまずい。

たとえば、著作権の延長問題は、すでに著作権を持っている世代にとっては有利な話なわけですが、これから生まれる未来のクリエイターにとっては不利な面もある。そもそもクリエイターの中でも議論は真っ二つに割れていた。だからそういうものは、せめて僕らの世代から声を出して、議論をリードしていく必要があると思うわけです。年金問題や国債問題などでも、若い世代にどんどん負荷がかかる法案がいくつもまかり通っている状態ですし。

そろそろ20代、30代の僕らがこの国について、物事を真面目に考えないといけない。本当に日本はたいへんな状態になってしまってますから。60代、70代の先輩たちが行う数十年後の日本の決定を彼らに任せっぱなしにしている場合ではないんです。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

ケイクス

この連載について

Commitment2.0—そろそろコミットしてもいいんじゃないの?

津田大介

普通のひとが普通に、身近で切実な社会問題を変えていくにはどうしたらいいのか? ジャーナリストの津田大介さんが、自身のこれまでの経験や考え方、具体的な手法などのエッセンスをここで公開しながら論じます。眉間にシワをよせない、楽しく明るい社...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード